2013年1月のCESにて技術的なリサーチプロジェクトとして発表された「Illumiroom」で大きな注目を集めたマイクロソフト。同社があらたに"全ての部屋をエンターテイメント体験に変える"と銘打ったコンセプト検証段階のプロトタイプ「RoomAlive」の映像を公開しました。
ざっくりと説明すると、「RoomAlive」は壁や床をモニタにして部屋の中をインタラクティブなゲーム空間に変えることができるコンセプトシステムです。以前公開された映像を投影するだけの「Illumiroom」とは異なり、ユーザーは映しだされたコンテンツにアクションすることができます。映像中でも披露されているように、たとえばユーザーがモンスターに触れると、それをシステム側が検知してモンスターを消え去る映像が映しだされるのです。
「RoomAlive」は天井に設置された6台のKinect&プロジェクターユニットにて動作しており、ユーザーが存在しない状態で部屋のモデルを作成しています。それぞれのユニットが個別に自動測定と自己位置の推定をしており、どのような形状であり家具が配置されていても動的にコンテンツを部屋へ適応させます。
また「RoomAlive」のシステムは部屋の3Dモデルや水平面と垂直面の位置情報をゲームエンジン「Unity」へと出力することが可能で、ゲームデザイナーが「RoomAlive」を通したゲーム体験をより容易に構築できることがアピールされています。
現時点ではコンセプト検証段階である「RoomAlive」。一般ユーザー層にも広く普及するかはコストが大きな鍵となりそうですが、ヘッドセットからヴァーチャル空間を覗くのではなくプレイヤー自身がヴァーチャル空間の中に入るコンセプトは非常に興味深いものです。
《GameBusiness.jp》