本記事では、前回に引き続き、SS5Player for UnrealEngine4 (以下、SS5PlayerforUE4)を使ったサンプルゲームの進捗状況をお伝えします。
■SS5PlayerforUE4 について
本編に先立って、まずはSS5PlayerforUE4 の開発でご協力いただいているヒストリアさんによるドキュメントページをご紹介いたします。
SpriteStudio5PlayerforUE4 | historia Inc. - 株式会社ヒストリア
当Player の新規導入にあたってのチュートリアルから、便利なTIPSまで掲載されていますので、導入検討をしている方やプロフェッショナルな方は、まずは上記ページをご覧いただくことをお勧めします。
■UnrealEngine4 について
今回のサンプルゲーム開発では、UnrealEngine4を使い込むのに大変よい機会になりました。
UnrealEngine4の多機能さはおぼえるのが大変ですが、続々と解説本が出ている他、何よりもUnrealEngine4自体が日本語に対応している点がありがたいです。また、SS5PlayerforUE4の開発をされたヒストリアさんのページを筆頭に、Web上にあるたくさんのリファレンスを参考にプロジェクトを進めることができました。
また、コンシューマゲームのUnrealEngine4採用事例もよく見るようになったので、このビッグウェーブに乗るには今しかない!と感じます。
■UnrealEngine4の開発に最適なゲームPC『GALLERIA』
本プロジェクトではドスパラ さんのご好意で、ゲーミングパソコン『GALLERIA』をお借りして制作しています。この場をお借りして、御礼申し上げます。
本機は、UnrealEngine4と OPTPiX SpriteStudio を同時に起動しての並行作業でも全く問題なく、快適に作業できます。ちょっと物理的な重量があるので持ち運びには適しませんが、腰を据えてのゲーム開発にはお勧めです。
■サンプルゲーム「リア充スナイパー」
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さて、本来は、2015年の11月末の完成を目指して当プロジェクトを進行していましたが、発表の場を求め、2016年1月末開催の『デジゲー博SPECIAL in ニコニコ闘会議2016』に、そのゴール地点を変更することにしました。
改めて、サンプルゲームのコンセプトをおさらいしますと
・当初VRを意識した「幸せそうなカップルを狙撃する」ゲームだった。
・直接狙撃するだけだと単調になるので、狙撃対象を周囲のギミック(仕掛け)に変更し、驚かせるなどして、二人の出会いを邪魔するゲームとした。
・本来のターゲットであるカップルや、周りのモブキャラへの狙撃はペナルティとすることで、難易度の調整を行った。
8月末のプロトタイピングの段階では、「幸せそうなカップルを直接狙撃する」から、「カップルの周囲のギミックを狙撃し、驚かすことで、二人の出会いを『間接的に』邪魔する」方向にシフトしたのは前回の記事(『SS5Player for UnrealEngine4』を使ったゲーム開発1)の通りです。
■9月『ギミックと当たり判定の追加』
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プロトタイプの段階では漠然と配置していたギミック。
このギミックと、カップルやモブキャラとの当たり判定を追加することで、「ルール」の作りこみを開始しました。ルールというと難しそうですが、これはゲームとして成立させるための基礎的な要素で、例えば「ギミックと人はヒットする」けれど、「ギミックとギミックはヒットしないとする」などです。
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と言っても、UnrealEngine4では、思いついたらいつでも修正・変更ができるので、これらの設定はかんたん。SpriteStudio開発チームの意見を聞きながら、現在も日々調整しています。
■10月『データ追加と修正』
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週に1度の進捗会議では、毎回新たなアイデアが飛び出します。特にこの10月は SpriteStudio開発チームから、いくつものギミックのアイデアが登場しました。詳しくは実際にゲームをしていただくのが一番ですが、少し紹介すると「壁が崩れて、いきなり○○○○が登場」「ATMを撃つと●●●●が起きる」といったギミックです。その度に、作業としては、新しいギミックを表現したアニメーションパーツの完成と組み込み、そして組み込みにあたっての修正が重なりました。
と言っても、UnrealEngine4にはBluePrintという優れたUIがあるので、それほど複雑な作業にならないで済みます。
■11月『ゲームUIの見直し』
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本プロジェクトもそろそろ佳境を迎えているこの時期でしたが、この時期になって SpriteStudio開発チームから『ルールがわかりづらい』というゲームシステムそのものを揺るがすような意見が飛び出しました。そこでわかりづらいという問題を解消するために、「男女カップルの距離を表示する」「スコープ時に打てるギミックが光るようにする」「男女が一定の距離まで近づくと、背景が変わる」などUIの変更を行いました。
必要なUI素材の洗い出しから発注、アニメーション制作を担当している方からの素材納品に組み込みとバグ修正の日々が続きます。
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と言っても、UnrealEngine4のBluePrintであれば、どこで問題が発生しているのかを視覚的に追うことができるので、助かります。
■最後に
冒頭でも触れました通り、このサンプルゲームは『デジゲー博SPECIAL in ニコニコ闘会議2016』にプレイアブル出展いたします。UnrealEngine界隈では まず見かけることがない 極端に2D寄りの見た目、そして懐かしいようでそうでもないし不思議なプレイ感と「ままならなさ」を面白さに昇華することを目指したゲームです。是非ご来場ください。
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