今回の協業による「R-Car」向けHMI開発環境では、両社が新たに開発した専用プラグインによって、アドビ システムズ社の汎用デザインツールで作成された2D/3Dデータが活用可能になります。これにより、サプライヤー各社は車載HMIのルック&フィールの作成が容易になり、デザイナーの学習コストの大幅な低減とシステム導入期間の短縮への貢献が期待されるとのことです。
●R-Carについて
ルネサスの「R-Car」は、HMIなどの車載情報システム用だけにはとどまらない、自動運転時代の車載コンピューティング・プラットフォームです。安全運転支援システムに向けて、車載カメラなどの各種センサから入力される大量の情報をリアルタイムで性格に処理できる、車載専用の高性能プロセッサとなっています、自動車用機能安全規格にも対応しています。
◆R-Car向けHMI開発環境の主な特長
- シリコンスタジオは3D専用プラグイン(『(仮称)GLASSZONE』)を開発
- エスディーテックは2D専用プラグイン(『TRITO Linkage』)を開発
- アドビの汎用デザインツール(2D向け:Illustrator、Photoshop、Animator、3D向け:After Effects)を使用したデータ作成が可能です。
- 作成したHMIを素早くPC及びR-Car上で動作させることが可能です。
- 2D/3Dの担当ツールを分けることによって、HMI仕様に対する様々な要求への対応や、高効率な開発環境を実現します。
- 3D専用プラグインは、シリコンスタジオが得意とするプログラマブル・シェーダーの利用技術を駆使してSoCのコスト・パフォーマンスを向上させることができるほか、After Effects上でプログラマブル・シェーダーを用いたエフェクトを設定することが可能です。
- 2D専用プラグインは、車載機器のHMI開発において、上流工程で作成したワイヤーフレームを使用し、実機上での表示/動作確認 及び後工程での連携が行えるツール群です。アドビのIllustrator、Photoshop、Animatorといったデザイナー/エンジニアが使用する既存ツールを使って、HMI開発の各工程が実機確認を伴ってスムーズに行うことができ、学習コストの最小化が可能です。