10月13日に東京大学において、将棋の清水市代女流・王将とコンピュータの将棋ソフト「あから2010」の対局が行われました。この対局は、情報処理学会(白鳥則郎会長)の50周年記念として実施されたもので、情報処理学会が日本将棋連盟(米長邦雄会長)に対し「挑戦状」を送ったことからスタート。情報処理学会によると「コンピュータ将棋を作り始めてから35年」とのことですが、一方の日本将棋連盟も、女流棋士会が誕生して35年。そのため、女流王将・女流王位である清水市代棋士が迎え撃つこととなりました。将棋ソフト「あから2010」の阿伽羅(あから)は10の224乗という数を表し、将棋の局面の数がこの数に近いことに因んで命名されました。東京大学のクラスターマシン(Xeon 2.80GHz, 4 cores×109台、Xeon 2.40GHz, 4 cores×60台)で動作し、「激指」「GPS将棋」「Bonanza」「YSS」という、国内トップ4プログラムによる多数決合議法(4つのプレイヤープログラムに局面を渡し、指し手を受け取り、もっとも多い手を指し手として返す)というシステムを採用し、“プロとの対局に特化したソフト”となっています。対局の結果、勝利したのは「あから2010」。コンピュータが日本将棋連盟のプロ棋士に勝利したのは、これが初めてのことです。今後は、早ければ半年後に男性棋士に挑み、さらに勝てば、将棋最強である羽生善治名人か渡辺明竜王と対局する可能性もあるとのことです。
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