Canonicalが開発するオープンソースのLinuxディストリビューション「Ubuntu」のスマートフォンやタブレット向けバージョンが、実機で動作する形で披露されました。「Ubuntu」のユーザーインターフェースは、ホーム画面の左右にスライドしていくことで様々な情報にアクセスする形。ホーム画面には最近使ったアプリ、友達の情報、通話やメッセージの履歴、統合されたストアのオススメ商品などが並びます。右に進むとアプリの一覧や連絡帳、左に進むと音楽やムービーなどをブラウズできます。作りはAndroidに近いですが、ウィジットではなく、項目毎に整理された内容にアクセスできます。連絡帳はフェイスブックと連携し、オンラインかどうかの確認も可能。音楽やムービーは所有しているアイテムだけでなく、ストアの新着やオススメの商品も表示。ローカルとネットワークの区別が付けられておらず、両者が統合されている点も「Ubuntu」の特徴と言えるでしょうか。担当者によれば「最もシンプルで分かりやすいUIを目指した」ということで、基本的な動作は全てスライドだけです。前述の左右のスライドだけではありません。画面の左端から内側にスライドすると、アプリのランチャーが表示されます。画面の上端から内側にスライドすると電源などの通知ディスプレイが降りてきます。アプリ起動時に、画面の下端から内側にスライドするとアプリのメニュー画面が開きます。必要な時にスライドで呼び出す形にすることで、通常時は画面を広く使うことができます。スライド動作を基本としたUIはとてもシンプルかつ美しくまとまっている印象を受けました。スマートフォンの小さな画面には向かないのではという疑問もありますが、タブレットでは威力を発揮するでしょう。iOSもAndroidもタブレットは基本的にはスマートフォンをなぞった作りですが、「Ubuntu」はタブレットのために設計されたUIであるという風に感じました。激しいOSの競争の中では勝ち抜くのは困難と思われますが、それには惜しいと思えるOSでした。現状のところ採用された端末の発売予定はありませんが、デベロッパー向けには既に環境が提供中。ご興味の方は公式サイトをご確認ください。ちなみに、アプリケーションはC++のネイティブコード、もしくはHTML5で開発する事が出来ます。
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