そんな急成長マーケットで殊更注目を集めているのがXiaomi(小米科技)。2010年に北京で設立されて以来、アップルと同様のファブレス、かつECによる直販という販売手法で高性能かつ安価な端末で席巻しています。調査会社のFlurryは「Xiaomi: The Apple (… and Netflix) of China」(Xiaomi:中国のアップル[そしてNetflix])というレポートで同社の成長ぶりを紹介しています。
同社の報告によればXiaomiの端末の稼働台数は2011年Q4にはほぼゼロだったのが右肩上がりの急成長を遂げ、2013年Q3には1200万台を超えました。
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XiaomiはAndroidを自社で改良したOSを採用し、自社でAppStoreを立ち上げ(中国ではGooglePlayの存在感が薄い)、端末の性能やデザインのみでなく、アプリケーションにも力を入れてきた点が評価を受けるポイントでもあるようです。Flurryの調査でも、エンターテイメントアプリに消費する時間の割合がサムスン端末のユーザーでは13%、アップル端末のユーザーは4%なのに対して、Xiaomiの端末のユーザーでは24%と非常に大きな比率になっていることが分かります。
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Xiaomiでのエンターテイメントアプリの利用は圧倒的に多い
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この分野は成長も著しい
Flurryではアプリケーションで利用が特に増えているのは「ソーシャルネットワーク」「メディア&エンターテイメント」といった分野だと指摘。Xiaomiはこうした状況の中で特に良いポジションにあると述べています。そして、同社のCEOのLei Jun氏が故・スティーブ・ジョブズやNetflixのリード・ハスティングスCEOを意識した立ち振舞を好むことを引用しながら、エンターテイメントを手中に収めようとした両氏のような存在になっていく可能性があると結んでいます。
ちなみにXiaomiが先日発表したばかりの最新端末「MI3」はクアッドコア1.8GHzのNVIDIAのTegra4をベースに、シャープ/LGの5インチフルHD液晶、ソニーの1300万メガピクセルのカメラを搭載、そして8.1mmという薄さを実現した端末。自社で開発を進めている「MIUI V5」というUIシステムや、クラウドサービス「MiCloud」、自社のAppStoreなど、アップル的な囲い込みを志向するのも同社の特徴のようです。ちなみに価格は16GBモデルで約2万4000円。