ドワンゴは、イタリア・ローマのDigitalVideo社が独自開発したアニメーション制作ソフト「Toonz」を買収し、オープンソースソフトウェア「OpenToonz」を3月26日より公開すると発表しました。「OpenToonz」は「Toonz」を元にしたオープンソースプラットフォームで、無償かつ誰でも改良できるソフトとして公開。「Toonz」を利用してきたスタジオジブリが独自に開発した機能「Toonz Ghibli Edition」や、ドワンゴの人工知能技術を使ったエフェクト、エフェクト追加プラグインといった機能も搭載されます。なお、「Toonz Ghibli Edition」とは「Toonz」のソースコードをスタジオジブリ社内でカスタマイズしたもので、「借りぐらしのアリエッティ」以降のほぼすべての作品の仕上、色指定、撮影工程(手描きの絵をスキャンするところから、最終的な画面を組み上げるところまでの各工程)で使用されています。■スタジオジブリ エグゼクティブ イメージング ディレクター 奥井敦氏のコメント1995年「もののけ姫」制作時に一部をデジタル制作する為、当時使用出来たソフトから選定したのが「Toonz」です。混在させても違和感が無く、劇場クオリティでもストレスなく作業出来る事が条件でした。以降、メジャーバージョンアップも乗り越え、より使い易く改良を重ねながら使用してきました。今回のオープンソース化にあたり、Ghibli Editionも提供出来る事になりました。アニメーション業界はもとより、より多くの人に使用していただければ幸いです。DigitalVideo社スタッフに感謝いたします。■DigitalVideo社・マネージングディレクター/Toonz開発者Claudio Mattei氏のコメントToonzをオープンソースプラットフォームにし、アニメーション業界に提供するというドワンゴとの契約は、Toonzを2Dアニメーション業界の標準にするというDigitalVideo社の戦略がひとつの到達地点に達したものと考えています。同時に、これは我々にとって、オープンソースビジネスモデルを推進するという新たな始まりでもあります。DigitalVideo社は既存ならびに新規の顧客に対して、Toonzのトレーニングやカスタマイズを提供することによってこれを実現していきます。我々は1995年から「Toonz」を使い続け、最も高名なユーザーでもあるスタジオジブリや、ドワンゴとともに今回の取り組みを行えることを誇りに思っております。
ドワンゴが「ゆっくり実況」「ゆっくり解説」「ゆっくり劇場」の商標出願を発表―「ゆっくり茶番劇」商標権に関する対応で 2022.6.2 Thu 商標登録による独占防止を目的とした出願とコメントしています。