かつてValveに14年以上勤め、『Portal 2』プロジェクトのリードデザイナーなどを担当したジョッシュ・ワイアー氏は、同作の開発エピソードなどを語りました。
21歳からValveで働いていたと語るワイアー氏ですが、彼が『Portal 2』を率いる大役を任されたのは社内の“ある思いつき”だったとのこと。同社が『The Orange Box』やXboxへの移植作業で疲弊していた際、何人かの社員が「何かもっと面白い事をしてみないか」と即席でチームを組んで「ゲーム」「テクノロジー」「アート」など好きなように制作させてみたそうです。そこでワイアー氏は『F-Stop』と呼ばれるパズルゲーム開発を主導・プレゼンしたところ、「これこそ『Portal 2』にふさわしい」と評価されたことがきっかけになったと言います。
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さらに同氏は、本作の冒頭シーンにはインスパイア元があることを明かしました。『Portal』の続編を作るにあたり悩んだのが、前作をプレイした人にはおさらいをさせたくない一方で、シリーズ初プレイの人には教えなければいけないというジレンマだったといいます。
そこでワイアー氏は『スーパーメトロイド』が冒頭にて、惑星で逆行するように進む演出を参考にしたとのこと。『Portal 2』では廃墟と化したチャンバーを通り抜ける形で採用し、オリジナルをプレイした人は新しい設定面で満足し、未プレイ者にはトレーニングを受けさせることが出来るようになったそうです。
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また、ワイアー氏は現在『Zero Page』というパズルゲームを開発中。同作はPC(Steam)向けにリリース予定となっています。