
早期アクセス配信から4日目で開発スタジオ・Fntastic閉鎖が発表されてしまった『The Day Before』ですが、Steamでの配信も中止となりました。
わずか4日間しか買えなかったゲームに
12月8日に配信されたばかりの本作ですが、財政的に失敗し、今後のアップデートを開発していくための資金が不足していることを理由としてスタジオの解散が決定。サーバーはまだ閉じられないそうですが、わずか4日間しか買えなかったゲームになってしまいました。
まだプレイ自体はできますが、新規購入の道が閉ざされてしまったこともあり、今後プレイヤーが盛り上がることは考えづらいでしょう。そのため、返金したいと考える人もいますが、Steamの規定では2時間以上プレイしていると返金ができないとされています。

しかしながら、この条件から外れていても事情を話せば返金してくれるという報告も。FntasticやパブリッシャーのMytonaがプレイヤーを騙そうとしていたのかは定かではありませんが、4,500円を払ったユーザーがたったの4日間しか遊べなかったのは事実。まずは、Steamサポートに相談してみると良いでしょう。
「財政難」はホントかウソか
スタジオ閉鎖とされている「財政難」が嘘か真かという点は、まだ検証の余地がありそうです。というのも、Steamの売上金は即入金ではなく、前月分が30日に支払われることになっているためです。
内部情報とされる売上データ(ただし事実かどうか不明)では、本作の売上は20万本以上に上ったものの、返金本数が9万本以上と約5割の返金率となっています。しかし、まだリリースしたばかりであるため、今のところはFntasticやMytonaの現在所有する資金には影響を与えていません。
本作の開発には5年かかっているそうですが、クラウドファンディングは行わず、予約注文もしなかった(※Steamの予約注文は限られたパートナーしか行えない)ため、2024年1月30日になるまでは正真正銘1円の利益も発生していないのです。

しかし、評価の低さや返金率を見たパブリッシャーが本作に未来を感じられず、見切りをつけたということをすべてひっくるめて「財政難」と表現した可能性は考えられます。ローンチからずっとMod版や後追いの競合作との厳しい比較にさらされながらも成長した『DayZ』や、多くのユーザーの期待した方向のコンテンツが不足していたところからそれらコンテンツを大量に実装した『No Man's Sky』などローンチの失敗から立ち直った例がないわけではないですが、茨の道であることは想像に難くありません。
リリース前のゴタゴタから発売後まで波乱に満ちた歴史を辿ってしまった『The Day Before』。一時期はウィッシュリスト上位の常連タイトルでしたが、あまりにも悪い道を辿ってしまう形となってしまいました。