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2024年5月15日、ValveはSteamworks Developmentグループを通じてSteamについて開発者からよくある質問と、その回答をまとめたイベントページを公開しました。
返金率がゲームに与える影響は?ゲーム紹介で重視すべきことは?ユーザーから見ても興味深い質疑応答の数々
Steamでは購入から14日以内かつプレイ時間2時間以内のゲームであれば、ゲームをライブラリから削除して購入代金を返してもらう返金制度が用意されています。この返金率が高いゲームは、Steamであまり表示されなくなるのではないか……そんなゲーム開発者の懸念に対して、今回のFAQでは以下のように回答しています。
Steam側では返金率自体でゲームの表示に影響が出ることはないが、売り上げが低ければ表示に影響が出ることは有り得ます。
高い返金率はゲーム内容がユーザーの期待と乖離しているか、ゲームの正常動作を妨げる重大なバグが存在していることを示唆しています。
Steamではページのトラフィック量が購入に繋がったかどうかでゲームの表示に影響が出ることはありません。
また、開発者に対し「Steamの正しい使い方などない」と断ったうえで、ゲームのストアページで何を重点的に紹介すべきかを以下のように上げています。
あなたのゲームが他の類似ゲームより優れてる点は何ですか?潜在的なプレイヤーに説明すべき重要な点は何ですか?これらの情報を検討し、ストアページで活用してください。
ゲームプレイの様子を見せるトレイラーを作成しましょう。冒頭からすぐにゲームプレイを流し、プレイヤーがゲームで何をするのかをはっきり明示してください。
ゲームプレイを反映したスクリーンショットを用意し、ユーザーにUIを見せてください!プレイヤーはそのゲームの世界をどのように体験できるのか、どのように操作できるのかを知りたいと思っています。
2024年5月15日現在、Steamでは無限リプレイフェスの真っ最中ですが、こうしたテーマ別フェスはどのようにテーマを決めるのか、またどのような基準で期間を決めるのか……といった質問も取り上げられています。この質問に対しては、以下のような回答がなされています。
フェスはプレイヤーと開発者の双方にとって、プラットフォームに付加価値をもたらしていると考えています。 開発者にとって、テーマ別フェスは、対象のジャンルを愛するプレイヤーから注目を集める良い機会です。また、プレイヤーにとっては、好きなジャンルでそれまで知らなかったゲームに出会うことができる絶好の機会です。
バラエティに富むようにするとともに、数々の人気のゲームを取り入れるようにしながら、多くのプレイヤーの興味を引くようなテーマにするように努めています。
特定のテーマのフェスを繰り返し開催することも考えてはいますが、頻度はまだ決めていません。全体的な関心に基づいてテーマを柔軟に計画できるようにしています。
Steam Deckで動作することを保証した「Steam Deckで確認済み」の認証を貰うためにはどうしたらよいのか?という開発者からの質問に対する回答の抜粋は以下の通りです。
皆さんに最も優先して欲しいことは、素晴らしいゲームを作ることと、コントローラで快適に操作できるようにすることです。それができていれば大丈夫です。
まだ互換性レビュープロセスを経ていないゲームや、わずかな調整を加えるだけで問題なくプレイできるゲームはたくさんあり、それらの多くがDeckユーザーのお気に入りになっています。
そのほか、同記事では「Steamでのゲームの表示優先度の仕組みはどうなっているのか?」「Steamでのマーケティングに正しいやり方はあるのか?」「SteamNextフェスには参加すべきか?また参加成果を最大化するにはどうしたらいいか?」といった開発者向けの質問に対する動画コンテンツが用意されています。これらの動画はすべて英語ですが、YouTubeの設定で字幕表示→自動翻訳(日本語)の設定をすることで大意はつかめるようになっていますので、こういったトピックに興味のあるPCゲーム開発者の方々は一通り目を通してみることをお勧めします。