オンライン化した『ドラゴンクエストX』ユーザーはどう捉えた?・・・「データでみるゲーム産業のいま」第32回 | GameBusiness.jp

オンライン化した『ドラゴンクエストX』ユーザーはどう捉えた?・・・「データでみるゲーム産業のいま」第32回

去る8月2日、ゲームマーケットを代表するトップブランドとして長きに渡りそのポジションを守り続けてきた『ドラゴンクエスト』シリーズの最新作、『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン』(以下、DQX)が発売されました。メインシリーズとしては前作の『ド

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去る8月2日、ゲームマーケットを代表するトップブランドとして長きに渡りそのポジションを守り続けてきた『ドラゴンクエスト』シリーズの最新作、『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン』(以下、DQX)が発売されました。メインシリーズとしては前作の『ド
  • 去る8月2日、ゲームマーケットを代表するトップブランドとして長きに渡りそのポジションを守り続けてきた『ドラゴンクエスト』シリーズの最新作、『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン』(以下、DQX)が発売されました。メインシリーズとしては前作の『ド
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去る8月2日、ゲームマーケットを代表するトップブランドとして長きに渡りそのポジションを守り続けてきた『ドラゴンクエスト』シリーズの最新作、『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン』(以下、DQX)が発売されました。メインシリーズとしては前作の『ドラゴンンクエストIX 星空の守り人』から3年振りの発売で、プラットフォームは前作のDSからWiiに変更されました。据え置き機で最も多く普及しているWiiを選択したことは、同シリーズの「その時点で最も普及しているハードで発売する」という基幹戦略に適っているといえます。しかし、本作の特徴は何と言っても完全なオンラインタイトル(MMORPG:大規模多人数同時参加型オンラインRPG)へと変貌を遂げたことにあります。

当社はこのたび、『DQX』に関する緊急アンケート調査を行いました。ゲーム専用機の話題は久しぶりですが、今回は、この調査結果をご紹介いたします。

調査は、8/10〜12、つまり『DQX』が発売された翌週という時期に実施しました。当社が保有しているゲームリサーチ専用パネル(何らかのゲーム専用機を1台以上所有しているユーザー)のうち無作為抽出した10-59歳の男女約5,000人に対して『DQX』の認知、関心および購入状況を確認し、そのうち「既購入者」「今後購入を考えている人」「興味はあるが、購入を見送った人」の合計約1,500人に対し、さらに詳しくアンケートを行いました。

【図1】調査時点での購入状況とグループ別のユーザープロフィール


・「既に購入」は48万人(4%)。「購入検討中」が255万人(24%)。「興味はあるが購入予定なし」が764万人(72%)。「既に購入」と「購入検討中」を合わせると約300万人となり、これまでのシリーズ実績と比べてもそれほど遜色がない。
・男女比はどのユーザーグループも男性が約3/4を占めている。
・「既に購入」の中心世代は30代。30代だけで全体の4割を超えている。逆に[15-19歳]の購入者が極端に少ないのが目立つ。


【図2】各ユーザーグループのハード所有状況


・Wiiタイトルということもあり、総じて任天堂プラットフォームの所有率が高い。特にDSはユーザー属性に関係なく8割前後の高い普及率を見せている。
・Wiiは「購入検討中」になると、普及率が62%と急激に低くなっている。従って、このグループの最大需要である255万人のうちWiiを既に所有しているのは158万人ということになる。


【図3】『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン』情報に接触した媒体


・基本的に「既に購入→購入検討中→興味はあるが購入予定なし」の順になっている媒体が多い。但し、最も数値が高い[テレビCM]は「購入検討中」よりも「購入予定なし」の方が高い。受動的媒体(自ら能動的に探索しなくても接触する機会のある媒体)であるというテレビCMの媒体特性を考えると、認知および興味を持った上で購入を見送ったユーザーが多いということが推察できる。
・[友人・知人・家族から]も「購入検討中」と「購入予定なし」がほぼ同じ数値。クチコミの質として必ずしも購入を薦めるというポジティブなものとは限らない可能性がある。
・[ゲームメーカーのホームページ]が「既に購入」と他グループの差が最も大きくなっている。MMORPGという、これまでのシリーズ作品から大きく変化した本タイトルに関する情報を自ら積極的に探索した姿が想像できる。


【図4】一緒にプレイしている相手


・半数近いユーザー(購入者全体の47%)が「1人で」プレイしている。また17%のユーザーは「まだプレイしていない」という意外な結果。しかし、これは調査時期が発売翌週で、かつお盆直前という時期であることを考えると、これら2つの状況もある程度理解できる。
・調査時点で既にオンラインプレイを楽しんでいるのは購入者全体の36%。その中では、特定の相手ではなく「オンライン上でその時々に応じて集まったメンバー」とプレイしているユーザーが多い。


【図5】購入検討ユーザーの購入予定時期


・最も多いのは「10月までには」の27%。「今月中(8月中)」は16%、「年末・年始には」が26%となっている。
・この結果からは早期のミリオン達成もありそうに見えるが、こういった調査における本人意思は実際の購買行動よりも高く出る傾向があるため注意が必要。現実には経済状況、余暇時間、競合タイトルとのプライオリティ、またタイトルそのものの評価など、購入障壁となり得るさまざまな要素を考慮しなければならない。


【図6】『ドラゴンクエストX』に興味はあるが購入しない理由


・「オンラインゲームだから」「ソフト購入の他にプレイ料金が発生する仕組みが嫌だから」が最も高く、(興味はあるが)購入予定がないユーザーの43%がこれを非購入理由に挙げている。2つの理由はある部分で同義的な要素を含んでおり、オンライン(課金)というだけで忌避するユーザーが多数存在していることを示しているといえる。
・Wiiからの発売は初めてということもあり、「Wiiを持っていないから/(持っているが)使っていないから」の数値も高い。特に「使っていないから」は既に成熟期を過ぎ、次世代機のWiiUの発売も控えているWiiから発売されたということがネガティブに働いたと思われる要因。
・課金に関する要因よりは一段落ちるが、「自分のペースでプレイできない」「時間的余裕がない」といった要因も上位に入っており、オンラインプレイによる時間的拘束を嫌っているユーザーも一定数存在している。


『ドラゴンクエスト』は、言わずもがな、冒頭に書いた通りマーケットを代表するトップブランドです。このような「マーケットリーダー」が自ら大きな変化を選択したというのは、競争戦略上のセオリーからは外れているという捉え方もできます。そういった観点からは、現在の地位に安穏とせず、あえて“チャレンジ”を選んだその積極的な姿勢に敬意を表します。

しかし、まだ発売直後であり、MMORPGとして大幅なリニューアルを施した本作の成否を判断するにはあまりにも時期尚早です。ただ、ひとつだけ間違いなく言えることは、今回制作サイドが完全なオンライン化を選択したことで、最終的なプレイヤー数は過去作品を大きく下回ることになるだろうということです。そういった意味では、今回の『DQX』は単純なユーザー規模よりも、プレイの深さやリプレイバリューの創出、またユーザー同士の結びつきやコミュニケーションに重きを置いているという点で、これまでの過去作品とは大きく商品コンセプトが異なる作品であると言えます。

ゲームエイジ総研
コンテンツアナリスト 池田 敬人

調査スキームについて
本ページ掲載のデータは、約2万サンプルを対象とした大規模インターネット調査の調査結果を元に、社会調査(訪問調査/毎月実施/1,200サンプル)をベースに構築したウェイトバック値(補正係数)により拡大集計したものです。この手法により、ネットバイアスを排除したユーザープロフィールの実像を推計することが可能となっています。なお、調査手法その他詳細につきましては、ゲームエイジ総研のHPにてご確認ください。
《池田敬人》

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