今月はじめにiTune StoreおよびApp Storeでの14日間無条件返金ポリシーが追加されたAppleの欧州アプリストアですが、返金手続きが完了した後も所持していたアプリは引き続き使用できることが指摘され、海外で話題になっています。悪用されかねない致命的な盲点を指摘したのは、アプリ開発者でライターのBenjamin Mayo氏。海外メディア9TO5Macに投稿された同氏の記事によると、返金手続きを行うとアプリの購入履歴が削除されるためストアから再びダウンロードすることはできませんが、デバイスに残っているものは引き続き利用可能とのこと。また、IPAファイル(iOSアプリのアーカイブフォーマット)がiTunesに残っていることから、スマホ等からアプリを削除したとしても再び同期することで理論的には復元可能であるとも伝えています。さらに、万が一アプリデータが喪失した場合も再度購入して同様の返金手続きを行えばデータを復元できることにも言及。悪用されればアプリ開発者には大きな打撃になるであろうと警鐘を鳴らしています。今回、同氏が検証したのはiOSアプリのみですが、音楽や映画、書籍データの返金手続きでも同様のことが行えるかは定かではありません。また、Appleに現状を報告したとのことですが、今のところ公式の見解は発表されていません。購入後14日間は無条件で返金に応じるという新たなポリシーがアプリ開発にどのような影響を及ぼすのか。Appleの対応を含めた今後の動向に注目が集まります。