九州産業大学人間科学部准教授(鹿屋体育大学客員准教授)萩原悟一氏、鹿屋体育大学体育学部教授竹下俊一氏の監修のもと、株式会社ゲームエイジ総研、株式会社産経デジタル、日本ユニシス株式会社、ヒューマンアカデミー株式会社、レノボ・ジャパン合同会社の計5社で設立された「Game Wellness Project (ゲーム ウェルネス プロジェクト)」は、ゲームプレイが与える「課題遂行能力」への影響についての検証結果を発表しました。
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本検証ではヒューマンアカデミーe-Sportsカレッジに在籍する学生4名および講師(プロ)2名を対象に、シングルプレイFPSのプレイ前とプレイ後でトレイルメイキングテスト(TMT)にどのような違いが出るかを測定。その結果、どちらの対象もゲームプレイ後のテストの記録が向上したとのこと。
【検証方法】
■調査対象:ヒューマンアカデミーe-Sportsカレッジに在籍する学生4名、講師(プロ)2名
■測定指標:トレイルメイキングテスト2種類(TMT-Aタイプ、TMT-Bタイプ)
■プレイしたゲームジャンル:FPS(シングルプレイ)
■検証の手順
・ゲームプレイ前にトレイルメイキングテスト(TMT)を行ない、その後40分間ゲームをプレイ。
・ゲーム終了後に再度トレイルメイキングテスト(TMT)を実施し、ゲームプレイ前後の記録を比較。
・これを3地点で検証する(縦断的研究)
<トレイルメイキングテストについて>
プレイ前後に実施したトレイルメイキングテストはワーキングメモリ・複数課題遂行能力を測るテストです。Aタイプ、Bタイプともに回答時間が早いほど能力が高いと言えます。
また、アマチュアの学生とプロとではプロの方が課題遂行能力が優れているとともに、日を変えた検証でアマチュア学生のゲームプレイ前の記録短縮も見られたことから、継続的かつ長期にゲームをプレイしていくことで、さらに課題遂行能力が向上する可能性があるそうです。より詳細な説明についてはこちらをご覧ください。
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今回はFPS系タイトルでの検証でしたが、ストラテジーやシミュレーションなど他のジャンルのゲームの場合はどのような結果になるのか気になりますね。Game Wellness Projectが掲げる「ゲームを活用したより豊かなウェルネスライフ」のためにも、より多くの検証が求められます。