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国内唯一の「ゲームビジネスに特化したマーケティングリサーチ&コンサルティングファーム」であるゲームエイジ総研は、「過去に発売されたゲームタイトルのリマスター/メイク作品に関するゲーマーのプレイ意向」をテーマに、直近でラインナップされている『風のクロノア1&2アンコール』、『ライブアライブ』、『ソニックオリジンズ』、『クロノ・クロス:ラジカル・ドリーマーズ エディション』に関する調査結果を発表しました。
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今回調査された4タイトルでは、いずれの作品でも「原作を知っているが、プレイしたことはない」という回答が最多となりました。リメイク/リマスター作品を遊ぶ理由には「シナリオの評判がいいので気になっている(31歳・女性)」というものも見られ、タイトルのみならずゲームの評判に関する情報も認識されています。
「以前から興味があった(30歳・男性)」、「親の話を聞いておもしろそうだと思った(15歳・女性)」など、タイトル自体は知っていたものの、現行ハードではプレイできなかったなどの理由でこれまで接触する機会がなかったゲーマーが、リメイク/リマスターの発売を機にプレイする傾向も見られました。
「原作をプレイしたことはない(原作を知らない)が、今作はプレイしたい」という意向も3割を超えており、純粋に新作タイトルとしてプレイしたいと考えているゲーマーもいることがうかがえる一方で、「原作をプレイしたことがあり、今作もプレイしたい」という回答は全タイトルで2割未満となりました。原作の発売から時間が経過したことで、発売当時の現役プレイヤーが減少していることが推察されます。
そんな中にも「原作をやったことがあって面白かったが、細部を覚えていないので追加要素と合わせて楽しみたい(33歳・男性)」、「初期の作品をパワーアップしリマスターしたというので気になる(22歳・女性)」など、原作をプレイした頃の楽しさを思い出しながら、クオリティの向上や追加要素などに期待しているという声も見られました。
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一方で、同じリメイク/リマスター作品ながら異なる傾向が見られたのが『ファイナルファンタジーVIIリメイク』です。同作では「原作をプレイしたことがあり、今作もプレイしたい」という声が39.1%となっており、最多の回答である「原作をプレイしたことはない(原作を知らない)が、今作はプレイしたい」の43.3%に肉薄しています。
発売当時に大ヒットを記録した作品なので今でも根強い人気があること、リマスターではなく、原作に新たな要素を追加したリメイクであることから、原作に触れたことのあるゲーマーの注目度が高いと思われます。
原作をプレイしていない層からは、本作をきっかけに著名なシリーズ作品をプレイしてみたいという意見や、「父親がプレイしているのを見て面白そうだと思ったから(19歳・男性)」といったように、家族間でゲームへの愛着や面白さが語り継がれ、次の世代に受け継がれていく様子が垣間見られました。
ゲームエイジ総研は以上の調査結果を受け「リメイク/リマスターされる著名なゲームは原作を知らない(プレイしていない)層にも興味や関心を持たれている」、「原作ファンは進化を期待し、原作を知らない層は新作タイトルとして受け入れて期待している姿がうかがえる」とし、数々の名作ゲームがリメイク/リマスターという形で新旧のゲーマーに新しい楽しみを提供し続けていくのは素晴らしいことであると言及。
ゲーム企業は、過去作を知るユーザーと新しい世界として受け入れようとするユーザーの双方にそれぞれの楽しみ方が十分に伝わるよう、より丁寧でわかりやすい情報提供が重要になるとしました。