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シンガポールに本社を置くゲーム開発会社Virtuosは、リメイクおよびリマスターゲームの成功要因を分析したホワイトペーパー「リメイク&リマスターゲームの黄金時代」を公開しました。
Virtuosは、IDG ConsultingおよびStrategic Game Consulting (SGC)とのパートナーシップのもと、2012年以降に発売された200以上のリメイク版、リマスター版のデータを分析。リメイク版、リマスター版の成功要因として、「適切なリリース時期」と「適切な変更」を挙げています。
また、ホワイトペーパーでは下記の考察を行っています。
リメイク・リマスター作品の人気復活の鍵は、ミレニアル世代にあると考えられます:この世代の人々は、大人になってからも生涯を通してゲームを遊び続け、かつZ世代といった他の世代と比べても、より深くゲームと関わり続けているためです。
次世代コンソールの発売サイクルが、リニューアル版ゲームのリリース時期と売り上げに大きく作用します。
セールス上位のリマスター版のリリースは、オリジナル版発売の5年以内という早期であり、また、次世代ハードウェアの発売に合わせたものとなっています。早期のリリースには、主に二つの利点があります。第一に、オリジナルタイトルが依然ゲーム市場に一定のプレゼンスを有していること。第二には、プレイヤーは最新の水準にアップデートされたグラフィックスの中で、そのオリジナル版の追体験ができる、という点です。
リメイク版の最適な発売時期については、リマスター版ほど明確ではありません。ハードウェアとソフトウェアの進化により、オリジナル版への効果的な要素の追加、問題点の解消が行われた際に、成功する場合が多いと考えられます。これまで、ほとんどのリメイク版の開発は、発売から10年以上経過したタイトルに対して行われてきました。Virtuosのデータによると、オリジナル版発売から5年以内にリリースされたリメイク作品は、わずか4%にすぎません。
リメイク版はリマスター版と比較し、大規模でコストのかかるプロジェクトです。ゆえに開発は、デベロッパーとプレイヤー双方にとって費用対効果が見込める、オリジナルタイトルに充分な付加価値を加えることができる、という2点を満たした場合に行うのが妥当と考えられます。
オリジナル版発売後10年、10年前後、20年以上、それぞれのリメイク版の売り上げと他に検討すべき要素については、レポート本文をご参照くだい。
リニューアル版における変更は、オリジナルタイトルの本質の維持と、“ノスタルジー”を喚起する瞬間/要素の強化、そのバランス取りながら行われる必要があります。
ホワイトペーパー全文は、Virtuosの公式ウェブサイトで公開されており、無料でダウンロード可能です。