エレクトロニック・アーツ(以下、EA)は、6月14日付けで同社が運営する3つのFacebook向けゲームを終了することを発表しました。終了するゲームは、『シムシティ・ソーシャル(Sim City Social)』、『ザ・シムズ・ソーシャル(The Sims Social)』と『ペット・ソサエティ(Pet Society)』の3タイトルです。EAによると、この閉鎖は他のタイトルに変えるためと説明していて、現在のユーザーにはゲーム内の残金を閉鎖当日までに使いきるように促しています。このEAの動きはドラマチックながらも、EAの2013年度第2四半期の報告書にはソーシャルゲームに関する業績や計画にあまり触れられていないこともあり、多少は予想できるものであったようです。EAの前CEO、ジョン・リィシィティエロ(John Riccitiello)氏は、前四半期の時点で同社がそれまでのソーシャルゲームへの企業努力をモバイル端末向けアプリ開発へとシフトさせたことを明らかにしています。実際、同社2013年第3四半期報告書にはソーシャルゲームの記述はなく、代わりにモバイル端末向け開発に焦点があてられています。既に同社のモバイル端末分野は同社デジタル関連収益の3億2100万円($321million)のうち1億円($100million)の収益をあげています。先月行われたインタビューで同社副社長兼GMのニック・アール(Nick Earl)氏はソーシャルゲームへの今後の計画について答え、今後フェイスブックから距離を置く方針であることを語っています。「ソーシャルゲームは少し扱いが難しいです。遅れを取っているソーシャルゲーム分野への開発努力について我々は再考しているところです。まだソーシャルゲーム分野は見込みのある市場だと信じていますが、しかるべき分野にはしかるべきゲームがあります。一方で現在多大なエネルギーが注がれているタブレットやiPhoneの分野は、今後を考慮すればまだまだ青天井の有望な市場だと信じています」とニック氏は語っています。結局のところ、ソーシャルゲーム版『ザ・シムズ・ソーシャル』かつての成功を再現することができず、さらに他の3つのゲーム(『Outernauts』『SimCity Social』『JetSet Secrets』)のどれもがヒットには結びつかずに結末を迎えることになりそうです。『シムシティー・ソーシャル(SimCity Social)』を例にとれば、ゲームのアクティブユーザー数のピークは2012年8月(15.3 MAU)で、以降は急速に減少を続けながら今日(1.6 MAU)に到っています。一世を風靡したフェイスブックゲーム界の巨人、ジンガ社ですら最近では新たなゲームは打ち出せずにいて、今年11月には13タイトルもの同社のソーシャルゲームを撤退させると発表しました。その中にはかつて人気を博した『CityVille 2』も含まれています。
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