CEDEC運営委員会は、「CEDEC 2015」に先駆け、ゲーム開発者を対象とした「ゲーム開発者の生活と仕事に関するアンケート2015」を実施し調査結果を公開しました。8月26日から3日間開催される「CEDEC 2015(コンピュータエンターテイメントデベロッパーズカンファレンス 2015)」に先駆けて、ゲーム開発に携わるプロデューサー、ディレクター、プログラマー、グラフィッカー、プランナー・ゲームデザイナーなどを対象に、「ゲーム開発者の生活と仕事に関するアンケート2015」が実施されました。2013年以降毎年実施しているこの調査において、ゲーム開発に対し依然として高い意識が維持され、仕事に取り組む姿勢や将来のキャリア志向など、熱心な仕事振りがより鮮明であるという結果が明らかになっています。【ゲーム開発者の生活と仕事に関するアンケート2015】●調査期間2015年7月1日(月)~2015年8月14日(金)●調査対象ゲーム開発に携わるプロデューサー、ディレクター、プログラマー、グラフィッカー、プランナー・ゲームデザイナーなど●調査方法インターネット調査●有効回答数207件●調査機関CEDEC運営委員会以下にアンケート調査結果の一部をご紹介します。掲載内容にはCEDEC公式サイトに掲載されている速報版データの内容の一部が含まれている場合があります。予めご了承ください。◆プロジェクト人数について(有効回答数:206)■現在、全員で何人のプロジェクトに携わっていますか。・5人以下 13.5%・5人超10人以下 15.5%・10人超20人以下 25.7%・20人超50人以下 28.6%・50人超100人以下 11.2%・100人超300人以下 5.3%・300人超 0.0%(平均人数 37.57人)■今後、全員で何人のプロジェクトに携わりたいと思いますか。・5人以下 9.2%・5人超10人以下 23.8%・10人超20人以下 22.3%・20人超50人以下 31.6%・50人超100人以下 9.7%・100人超300人以下 1.9%・300人超 1.5%(平均人数 38.77人)ゲーム開発者が所属する開発チームの人員は平均で約38人という回答となりました。今後も同じ程度の人数のプロジェクトでありたいという傾向が見られる中、300人を超える超大型プロジェクトに参加したいという意見も見られました。◆ゲーム開発サイクルについて(有効回答数:164)■現在、どれくらいのサイクルでひとつのゲームに携わっていますか。・3ヶ月以下 4.3%・3ヶ月超6ヶ月以下 14.0%・6ヶ月超12ヶ月以下 46.3%・12ヶ月超18ヶ月以下 11.0%・18ヶ月超24ヶ月以下 15.9%・24ヶ月超36ヶ月以下 1.8%・36ヶ月超42ヶ月以下 1.2%・42ヶ月超48ヶ月以下 1.8%・48ヶ月超54ヶ月以下 0.0%・54ヶ月超60ヶ月以下 3.0%・60ヶ月超 0.6%(平均期間:16.24ヶ月)■今後、どれくらいのサイクルでひとつのゲームに携わりたいと思いますか。・3ヶ月以下 4.3%・3ヶ月超6ヶ月以下 12.8%・6ヶ月超12ヶ月以下 55.5%・12ヶ月超18ヶ月以下 10.4%・18ヶ月超24ヶ月以下 12.8%・24ヶ月超36ヶ月以下 0.0%・36ヶ月超42ヶ月以下 3.7%・42ヶ月超48ヶ月以下 0.0%・48ヶ月超54ヶ月以下 0.0%・54ヶ月超60ヶ月以下 0.0%・60ヶ月超 0.6%(平均期間:14.14ヶ月)1タイトルの平均的な開発・運営期間は16ヶ月を要するという結果となりました。しかし、今後の平均的な開発・運営期間は14ヶ月と、実際よりも短くなり、1タイトルを1年程度で開発していくサイクルを希望している人が多いという結果となりました。しかし実際は、ゲームのハイエンド化が進んでいるためか、開発・運営が長期化している傾向も見られました。90%が自分の仕事に誇りを持っていると回答し、72%が専門職を志向しているという結果も出ており、第1回の調査で鮮明になった「生涯ゲーム開発者でありたいと願う生真面目な職人気質」に変わりはありません。しかしその一方で、28%がマネジメント職(会社幹部や管理職など)のキャリアを志向しているというアンケート結果も明らかになっています。◆就業時間について各()内は有効回答数■普段、1週間でどのくらいの時間働いていますか。・裁量労働制(116) 平均48.33時間・フレックスタイム勤務(32) 平均43.16時間・始・終業時間が一定している通常勤務(49) 平均45.29時間・時短勤務(4) 平均31.00時間・その他(5) 平均43.50時間・全体(206) 平均46.35時間■普段、1週間でどのくらいの時間働きたいと思いますか。・裁量労働制(116) 平均43.15時間・フレックスタイム勤務(32) 平均41.44時間・始・終業時間が一定している通常勤務(49) 平均40.35時間・時短勤務(4) 平均36.88時間・その他(6) 平均37.58時間・全体(207) 平均41.94時間平均的な就業時間は、おおよそ午前10時から午後8時まで、週46.4時間という結果となりました。これは全産業の平均就業時間である39.1時間(※総務省統計局平成26年労働力調査)を約7時間上回っています。◆通勤時間について(有効回答数:207)■あなたの片道の通勤時間は何分ですか。・10分以下 24人(11.6%)・10分超20分以下 25人(12.1%)・20分超30分以下 20人(9.7%)・30分超40分以下 27人(13.0%)・40分超50分以下 28人(13.5%)・50分超60分以下 46人(22.2%)・60分超70分以下 8人(3.9%)・70分超80分以下 11人(5.3%)・80分超90分以下 14人(6.8%)・90分超 4人(1.9%)アンケート回答者の90%以上が首都圏や関東に勤務している中で、平均的な通勤時間は約45分間と、通勤の便に配慮が見られる結果となりました。その大半が仕事場まで1時間圏内に在住していることがわかります。上記の就業時間とあわせると、ゲーム開発者が熱心に仕事に取り組んでいる姿勢が垣間見える結果となっていますが、一方で働き過ぎていると捉えることもでき、ゲーム開発がいかにエネルギーを使う仕事であるか伝わってきます。◆開発ゲームのプラットフォームについて■現在、どのようなプラットフォームに携わっていますか。(有効回答数:207)・据置型ゲーム機 27.1%・携帯型ゲーム機 20.8%・携帯電話 5.3%・スマートフォン 45.9%・タブレット 18.4%・PC 18.8%・業務用ゲーム機 10.1%・ウェアラブル・スマート端末 1.9%・その他 2.4%■今後、どのようなプラットフォームに携わりたいと思いますか。(有効回答数:168)・据置型ゲーム機 38.1%・携帯型ゲーム機 11.3%・携帯電話 2.4%・スマートフォン 28.6%・タブレット 0.6%・PC 6.5%・業務用ゲーム機 3.0%・ウェアラブル・スマート端末 6.0%・その他 3.6%昨年実施した調査では“今後3年間のゲーム産業の成長に重要なプラットフォーム”として「スマートフォン」と回答した割合は90%以上だったのに対し、今回の調査では“今後、開発に関わりたいプラットフォーム”の割合が、据置型ゲーム機がおよそ38%、スマートフォンがおよそ29%と、10ポイント近く上回る結果となりました。スマートフォン向けのゲーム開発者や携帯型ゲーム機向けのゲーム開発者が、より大規模な開発環境となる据置型ゲーム機にチャレンジしたいという傾向が見受けられます。◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆CEDEC運営委員会による調査は、ゲーム開発者が働く環境および開発者のキャリアに関する意識や行動の現状を把握し、ゲーム開発者やゲーム開発のしごとを希望する人に情報を提供することを目的に、経年的に実施されます。より詳細な調査結果に興味がある方は、CEDEC公式サイトより「ゲーム開発者の生活と仕事に関するアンケート調査 2015」(http://cedec.cesa.or.jp/2015/outline/enquete.html)に掲載されている「速報データ」をご覧ください。
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