Lenovoは現地時間9日、Googleの「Project Tango」に対応した初のコンシューマ機「PHAB2 Pro」を発表した。■「Project Tango」とは? 「Project Tango」は、Googleが2014年に発表した空間認識に関する新たな取り組みだ。複数のカメラやセンサーの搭載により、スマートフォンやタブレットなどの携帯端末に、従来にないほどの空間把握能力や、モーショントラッキング機能等を付与することを目的とする。 すでに開発者向けにはキットの配布が開始されており、意欲的な研究が行われてきたが、このほどLenovoから、初のコンシューマ機が発表されたかたちだ。■Lenovo「PHAB2 Pro」を用いてできること 「Project Tango」が搭載されたLenovoの新型機「PHAB2 Pro」では、スマートフォンでこれまで難しかった空間把握が可能になっている様子が映像で確認できる。たとえば、家具の配置に迷った時、「PHAB2 Pro」を室内にかざせば、間取りが分かり、実際にこの家具が部屋にマッチするのかを検証することができる。 また、ゲームの可能性も拡大する。室内にかざせば、非常にリアルな3D空間が再現されるため、本当に敵が迫ってきているかのような錯覚に囚われる。 これらを可能にしているのが、「PHAB2 Pro」に搭載された3つのリアカメラだ。メインは1,600万画素で、空間把握用のカメラとモーショントラッキング用のカメラも搭載されている。なお、「PHAB2 Pro」のその他スペックは以下の通り。・6.4インチQHD (1,440 x 2,560)ディスプレイ・800万画素のフロントカメラ・Dolby Atmos・8.9mmアルミニウム製ボディ・4,050 mAhの大容量バッテリー・Snapdragon 652 processor(「Project Tango」向けプロセッサー)・64 GB ROM/4 GB RAM Googleは同日、公式ブログを更新し、「PHAB2 Pro」について触れている。「Project Tango」の活用により、屋内経路検索の可能性が広がることや、通販との連動により、オンライン販売されている家具をバーチャル再現して置いてみることができるようになるとしており、今後も要注目だ(今年後半を予定)。