米Amazonが所有するライブストリーミングサービスTwitchをはじめ、YouTube、Facebook、Instagramなど、トランプ米大統領のSNSアカウントや公式チャンネルが続々と凍結されています。
今回の動きは、現地時間1月6日、ワシントンD.C.の議事堂で開催されていた連邦議会に暴徒化したデモ隊が侵入し、数名の死者を出した事件を受けての処置です。「選挙は盗まれた」とする発言をトランプ大統領がSNSで繰り返したことが、今回の暴動に至った要因の1つであるとみられています。
トランプ大統領のTwitch公式チャンネルは、主に政治的な話題を配信していましたが、これまでもガイドラインを違反したとして何度か凍結されています。またTwitchは、著名格闘ゲーマーのGootecks’ Gutierrez氏が今回の暴力を助長するようなツイートをしたとして、同氏をモチーフとしたエモートを削除しています。
We've made the decision to remove the PogChamp emote following statements from the face of the emote encouraging further violence after what took place in the Capitol today.
— Twitch (@Twitch) January 7, 2021
米ブルームバーグの報道によると、アマゾンのスポークスマンは、議事堂への衝撃的な襲撃事件を踏まえ、トランプ大統領のTwitchチャンネルを凍結したと説明しています。凍結は現地時間1月20日の新政権移行への弊害を最小限に抑えることを目的としており、トランプ大統領が退陣後にアカウントをどうするか判断するようです。
Facebookの最高責任者マーク・ザッカーバーグ氏は、ソーシャルネットワークがトランプ氏を遮断したのは、大統領の任期中の残された時間を使って、ジョー・バイデン氏の平和的かつ合法的な権力の移行を弱体化させる意図があるためだと述べています。FacebookとInstagramは、権力の平和的移行が完了するまで凍結は続けるとしています。
米ニューヨークタイムズは、今回の動きはこれまで言論の自由と公開討論の観点からトランプ大統領の発言に干渉しないようしてきたSNSプラットフォーマーにとって、印象的な変化だと指摘。また、Twitchのトランプ大統領公式チャンネルの停止処置もあり、アメリカのほとんどのゲームメディアが首都の暴動について報じるという異様な事態となっています。