戦火に脅かされるウクライナ在住のゲーム開発者やゲーマーたちのいま | GameBusiness.jp

戦火に脅かされるウクライナ在住のゲーム開発者やゲーマーたちのいま

現地の方々の無事を心からお祈り申し上げます。

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Stringer/Anadolu Agency/ゲッティイメージズ
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  • Michael Nigro/LightRocket/ゲッティイメージズ
ウクライナ・ドネツク地区から避難する民間人

海外メディアPolygonAxiosは、ウクライナ在住のゲーム開発者たちに対するインタビューを公開しました。

現地時間24日朝、ロシアのプーチン大統領はウクライナへの軍事作戦実施を表明。ウクライナのドミトロ・クレバ外相もロシアによる同国への本格的な侵攻をツイートしました。既にCNNなどのメディアでは首都キエフ近郊で「爆発音を聞いた」とする現地チームの報告を伝えており、内相の顧問アントン・ゲラシュチェンコ氏もフェイスブックにて、軍本部などの管理センターが攻撃を受けている旨を投稿しています

Polygonは侵攻が本格的に始まる前の22日、ウクライナに住む12以上のゲーム開発チームに連絡を取りました。最初に紹介されたのはVostok Gamesの事業開発ディレクター、オレグ・ヤヴォルスキー氏。ウクライナが2014年から既にロシアの侵略行為に晒されてきたことを強調する一方、「残念ながらこの危険な状況(で生きることに)慣れてしまった」と語っています。同氏は今後の予定として、開発チームとその家族をウクライナから避難させる計画を明かしました。

また、RedBeatのリードゲームデザイナーのヤロスラフ・シンガエフスキー氏は、近況について「我々は普段通り仕事をしている」とコメントしています。非現実的な現状があるからこそ「平凡なことへの感謝を学んだ」と主張しました。

ウクライナ首都・キエフ郊外で訓練に参加するウクライナ軍予備兵と民間人

『メトロ』シリーズで知られる4A Gamesのオーナー、アンドリュー・プロホロフ氏もインタビューに応答し、会社の代表ではなく個人として意見を寄せました。プロホロフ氏いわく、ウクライナは国家、軍隊共に準備が出来ており、アメリカや西側諸国の支援があれば「全て上手くいくと信じている」とのこと。同氏は平和的な解決を望みながらも、「悪い事が起きたとしても、善人が最後には勝つ」と希望を持ち続けています。

一方でAxiosのインタビューに応じたのは、インディーゲームスタジオBeatshapers運営者アレクセイ・メンシコフ氏。同氏と社員30名は国に留まることを望んでいますが、最悪の場合は避難も検討しているそうです。

現地時間2月23日、ロシア・ロストフからウクライナ東部の国境に向けて移動するロシア軍の車列

なお、Game*Sparkでは過去にウクライナ・キエフ在住のゲーム配信者Zeplaさんを取り上げており、後日には日本TVメディアによる取材も行われていました。彼女はTwitterにて「早く出発したい」としつつも、ペットを連れて行くための書類手続きで遅れてしまったと23日に報告。そして本日には「今は大丈夫。何も(砲撃などは)聞こえていない。きっとこれを乗り越えて(国の)外に出る」とメッセージを残しました。

今回のインタビューで取り上げられなかった(もしくは応じなかった可能性がある)企業には、『S.T.A.L.K.E.R.』開発のGSC Game World、『Men of War』開発のBest Ways、『Sherlock Holmes』開発のFrogwaresなどが存在します。

※ UPDATE(2022/02/24 21:09):本文と画像キャプションの誤字、誤表記を修正しました。

《ケシノ@Game*Spark》

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