■映画の成功を見据え、任天堂は関連タイトルを連発
劇場映画の成功で拡大したファン層を狙い撃つ──そんな“仕込み”の成果が、この秋から続々と形になります。今月で言えば、11月17日に『スーパーマリオRPG』が登場。懐かしい名作がニンテンドースイッチで、鮮やかに蘇ります。
『スーパーマリオRPG』は元々、スーパーファミコン向けにリリースされた作品で、オリジナル版は1996年3月に発売されました。現役で遊んだユーザーは、現在30代~40代を迎えており、復帰層のストライクゾーンとも言える年代です。
子供の頃に遊んだ作品を生まれ変わらせ、その思い出を後押しに復帰へ導く強みも持つ、『スーパーマリオRPG』というチョイス。当時遊んだユーザーなら、このリメイク版に惹かれる方も多いことでしょう。またリメイクにあたって、グラフィックが3Dで描き直されているので、新規ユーザーにも十分訴求できるでしょう。
年を明けた2024年2月16日には、ゲームボーイアドバンス用にリリースされたアクションパズル『マリオvs.ドンキーコング』が登場。さらに3月22日には、完全新作『プリンセスピーチ Showtime!』が控えています。特に後者は、ディズニープリンセスにも負けない認知度を持つピーチが主役なので、世界中の女の子を中心に新規層の掘り起こしが狙えそうです。
また、発売日はまだ決まっていませんが、2013年に発売されたニンテンドー3DSソフトをHDリマスター化した『ルイージマンション2 HD』と、2004年発売のニンテンドー ゲームキューブソフトをリメイクする『ペーパーマリオRPG』が、ニンテンドースイッチソフトとしていずれも2024年に発売される予定です。
スーパーファミコン、ゲームボーイアドバンス、ニンテンドー ゲームキューブ、そしてニンテンドー3DSと、当時のハードを彩った「マリオ」関連タイトルの登場は、各世代のユーザーを再び堀り起こす可能性を秘めています。そして、完全新作の『プリンセスピーチ Showtime!』は、新規層の取り込みに拍車をかけることでしょう。