■いち早く成果を出した『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』
この秋から来年にかけて「マリオ」関連の展開が続きますが、「ゲームが出るからといって、成功するとは限らない」と考える方もいることでしょう。確かに、実際に販売されるまで売れ行きの成否は分かりません。ですが、現時点ですでに成功例が出ており、「マリオ」展開の出だしは好調の兆しを見せています。
さきほどは、まだ発売していないラインナップを紹介しましたが、「スーパーマリオ」関連のタイトルラッシュはすでに幕が上がっており、2Dマリオの正統続編『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』が10月20日に発売されたばかりです。
先日公開された決算では、『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』の販売本数も報告されており、発売後2週間の時点でなんと430万本を記録(全世界累計)。この数字は、Wii、ニンテンドーDS以降の「スーパーマリオ」関連タイトルとしては過去最高の販売ペースです。

かつてない勢いで大ヒットを遂げた『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』の躍進は、本作が持つ面白さや魅力が評価された点がやはり大きいでしょう。ですが、映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」成功の後に関連タイトルが軒並み伸びた点を考えると、430万本という成功の一因に映画の影響があったと見て間違いないでしょう。
どこまでの成功を想定していたのかは分かりませんが、映画のヒットを予見し、秋以降に「スーパーマリオ」関連タイトルのラッシュを仕込んだ任天堂。その先見性はまず、『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』の大成功に結びつき、華やかな先駆けとなりました。

これから登場する『スーパーマリオRPG』、『マリオvs.ドンキーコング』、『プリンセスピーチ Showtime!』、『ルイージマンション2 HD』、『ペーパーマリオRPG』がそれぞれどのような結果になるかはまだ分かりませんが、『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』の成功が期待を高めてくれます。
映画で開拓した新規層・復帰層を迎え撃つ、秋から来年にわたる「スーパーマリオ」のラッシュ。一連の動きがどんな結果を得るのか、実に楽しみです。