カナダのブリティッシュコロンビア州政府はビデオゲーム産業に対する優遇税制を実施すると発表しました。これは映画やテレビ産業に対する同様の措置に続くものです。これは財務大臣Colin Hansen氏、観光・文化・芸術大臣Kevin Krueger氏によって発表されたインタラクティブデジタルメディアに対する施策で、労働コストに17.5%の税制優遇を与えるというもの。また、外国籍のプロデューサーに対する労働税の控除も25%から33%に拡充されるなど複数の項目からなります。Krueger氏は「この施策はブリティッシュコロンビアを北米の映画・テレビそしてビデオゲームの最前線とするべくものです」とコメントしています。カナダのゲーム開発会社で『スーパーマリオストライカーズ』を開発したネクスト・レベル・ゲームズのDouglas Tronsgard CEOは「これは産業にとって非常に大きな政策です。労働コストは我々にとって最も大きな課題であり、世界的な競争力を得るために大きなインパクトがあります。これにより、世界的に進んでいる開発者の削減はここバンクーバーでは和らげられ、将来の成長に繋げていくことができるでしょう」と述べています。一方で映画会社Brightlight PictureのShawn Williamson氏はカナダ人のプロデューサーに対する税制優遇が拡充されなかったことに対して失望するとコメント。隣のオンタリオ州が実施している施策よりも劣るものだと批判しています。世界的に、ゲーム産業は成長産業として位置づけられ、様々な優遇措置が取られる場合がありますが、州の権限の強いカナダでは州同士の競争にもなっているようです。