Gamification Summitで例示されたGamificationデザインの実際、続きです。■2)他のユーザと関われる、ソーシャル性を盛り込もうソーシャル性をもたらす要素、としては例示されていたのは大きく3つ。・競争・協力・自己表現であった。「競争」では単純にランキングで競うということの他に、自慢する、挑戦する、やじる、などがAmyの例では挙げられていたが、日本のソーシャルゲームを振り返ると怪盗ロワイヤルに代表される「奪う」の要素もここに当てはまるだろう。「協力」では助け合う、(行動・アイテムなど)共有する、贈り物をする、応援する、といった例が挙げられていた。チームバトルもここに入るだろう。「協力」というとちょっとニュアンスが異なるが、友人の行動情報がフィードされてくるような要素もここに含まれそうだ。「自己表現」は、間接的なソーシャル性というようなニュアンスだ。例えばハコニワ系のゲームだと、どのようにハコニワをデザインするのかということは、自己表現・自己満足でもありつつ他人の目も意識していないわけではない。こうした要素、実際に用いられている機能などを挙げていくとさらにたくさん出てくるのだが、全体のgamificationデザインを考える上ではプレイヤーの分類を考えた上で、どのタイプのプレイヤーに向けた機能として実現していくかを考えよう、というのがここのセッションで強調されていた点である。プレイヤーの分類を考える上で紹介されていた手法が、「Bartles Players Types」というものである。リンク先は「Bartle Test」としてウィキペディアで紹介されているページであるが、プレイヤーを4つのタイプに分類している。・Killers・Achievers・Explorers・Socializersプレイヤーが何に主に関心を持って遊ぶかということで分類しているの。「Killers」はいわゆるプレイヤーキラー。「Achievers」はレベル上げや装備を充実させることに関心がある。「Explorers」はちょっとわかりにくかったのだが、新しい世界を探検すること・開拓することに関心がある層だとのこと。Achieverと似てるやんとも思うが、Achieverが結果に重きを置くのに対してExplorerは冒険の過程・プロセスを楽しむ傾向が強いというような感じらしい。「Socializers」はKillerの真逆で、他のプレイヤーとコミュニケーションを取ることに関心が強い層である。ちなみにこのBartle、というのは人名で、Richard Bartleというイギリスの学者である。知らなかったのだが、MMOゲームの前身のMUD(multi user dungeon)なゲームを初めて作った人らしい。このプレイヤー分類に沿ってソーシャル性をもたらす要素をちりばめていくことがソーシャル性のデザイン、ということだと説明されていた。対象とするサービスのユーザがどんな性質のユーザが多いのかあるいは多くしたいのかという観点でもってサービス内に導入していくソーシャル要素を変えていくというのが主な検討事項になってくる。(つづく)■著者紹介深田浩嗣(ふかだこうじ)株式会社ゆめみ(代表取締役 社長)。1976年京都生まれ。京都大学大学院情報学研究科在学中2000年1月に株式会社ゆめみを設立。高い技術力を駆使し、モバイルEC、メール配信、大規模CRMの開発やソーシャルゲームプロバイダなど「モバイルを戦略的に使うためのコンシェルジュ」として、モバイルインターネットサービスの企画・開発・運営を手がける。ゲーミフィケーションの詳細はコチラ。公式ブログほか、Twitterはコチラ。facebookはコチラです。
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