この度GameBusiness様でマーケティングについての連載をさせていただくことになりました。弊社デジタルハーツはゲームなどデジタルコンテンツのデバッグを行う専門企業です。ではなぜデバッグ会社がマーケティングなのか?と思われる方も多いと思います。
それはお客様の声がきっかけです。
海外展開されるお客様にとってのお悩みは、ゲームのローカライズに限らず、ユーザーサポートなど「言語面」での課題大きいですが、作ったコンテンツをどうやって海外で広めていくか?などの課題も多くございました。
このような課題解決をサポートするために弊社では「グローバルブリッジ」というソリューションを提供しています。(以前取り上げていただきました)
その中にソーシャルメディアを活用した海外へのマーケティングサポートがあり、現在多言語でのフェイスブックページ運営や広告配信運用などのご相談をされる事が多くなってきました。おそらくゲーム業界以外の方でも同じ悩みがあるのではと考え、今回この場をお借りしまして情報を共有できればと思い、連載をさせていただくことになりました。
同じような悩みを抱えていらっしゃる読者の方に少しでも貢献できればと思ってます。それでは連載をお楽しみください。
■企業マーケティングの現状
ソーシャルメディア・マーケティングを語る前に、マーケティング全容を振り返ってみたいと思います。
これまで広告コミュニケーションは、マス広告が中核を担ってきました。しかし生活者が「個客」化した今、企業の担当者の多くが、マス広告による一律のメッセージでは、物は売れないと考えています。
宣伝部長の約45%が「今期注目するメディア」として「情報発信メディア、情報取得メディア、両方の昨日を併せ持つiPadを含むスマートフォンには、広告媒体としての無限の可能性を感じる」「マスメディアだけに頼り、統一したメッセージでは振り向いてはくれない」「ペイドメディアだけでなく、オウンドメディアである自社サイトを戦略的に活用し、顧客のロイヤリティを上げることが重要」、とコメントが出ています。※宣伝会議6月15日号 宣伝部長108名アンケートより。
さて、マーケティングはどの様に変化してきたのでしょう。
マーケティング ネット以前(〜1994年)では、「単発的に不確実性の高い見込み客」を相手にする、顧客獲得型マーケティングでした。いわゆるマス・マーケティングです。
マーケティング ネット以後(1995年〜)は1995年〜ポータルの時から2000年〜検索エンジンの時代、2008年〜ソーシャルメディアの時代となり、マイクロマーケティングが可能となりました。
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この変化の中で個人も企業も強力な自身のメディアは「買う」⇒「生成」する時代へ変化し、現在では、ソーシャルマーケティングの活用により、顧客との間に望ましい関係を構築し、関係を継続的に強めていく顧客関係管理型マーケティングへと移り変わっています。
そして、2012年〜ソーシャルサーチへの変化と言われており、これからのマーケティングはより人と人とのつながりが重要なものとなっていくでしょう。
■トリプルメディア〜3つのMediaを使いこなす時代へ〜
従来の「広告メディア」の他に、自社が保有・運営する「自社メディア」、そして一般の人々が情報を発信する「ソーシャルメディア」のパワーが増大し、消費者の購買行動に大きな影響を与えるようになってきました。
こうなると、ソーシャルメディアも無視できないプラットフォームといえます。
ただ、よく聞く話としては「そうはいっても、ソーシャルメディアで何ができるの?」や「ソーシャルメディアを活用した収益アップの方法は?」とか。
ソーシャルメディアは万能ではありません。そもそもソーシャルメディア単体だけの成功事例はめったにありません。
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・OWNED MEDIA(自社メディア):訪問者は誰?どんな情報に接してほしい?訪問後、どんな行動をしてほしい?
・PAID MEDIA(広告媒体):自社サイトで十分なユーザーを獲得しているか?どんな目的で誘引したいのか?適切なメディアと媒体の種類は?
・EARNED MEDIA(SNS/Twitter):誰と何をコミュニケーションしたいか?どんな効果を期待する?
とそれぞれのメディア特性や強みを生かし、3つのメディアの目的を明確に設計する必要があります。
上記の図のように、3つのメディア(プラットフォーム)を上手く組み合わせることで、最大限の効果を発揮することが可能となります。
ソーシャルマーケティングに成功法はありません。重要なのは顧客とのコミュニケーション力です。Twitterなどの炎上事例なども数多くあげられ、導入を躊躇されている企業の方も多いかと思いますが、炎上で多くある原因の一つとして、クレームや問題提議に対してのレスポンスの遅さによるものです。
また、海外で多くのファンを持つ企業ページでは、過去何度となくページ上で炎上が発生したものの、都度適切な対処を図ったことで逆に企業イメージを向上しているのも事実です。
Facebookのマーケティングにおける役割は、販売に対する即効性の高いツールというより、長期間にわたるファンの育成、消費者と企業とのロイヤリティを強化し、エンゲージメント(絆づくり)を行う場所。
Facebookページでの消費者との関係は「商品の売買」よりも、「企業のファンになってもらう」ことがまず優先されます。
次回は海外のFacebook事例をご紹介いたします。
■著者紹介
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国内ISPコンテンツプロデューサー、大手ゲームメーカー海外事業を経て現在、株式会社デジタルハーツにてソーシャルメディアを活用した海外マーケティング事業に携わる。デジタルハーツ(http://www.facebook.com/digitalhearts) 応援してます。日本を創り継ぐプロジェクト( http://www.facebook.com/tsuku.tsugu)