国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)代替現実ゲーム専門部会(SIG-ARG)は、東洋美術学校で10月20日、第4回研究会「体験型企画の参加者層を拡げるための10の方法」を開催しました。セミナーでは「伊豆ぐらんぱる探検隊」「劇場版 BLOOD-C The Last Dark ARG 『SIRRUT.
国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)代替現実ゲーム専門部会(SIG-ARG)は、東洋美術学校で10月20日、第4回研究会「体験型企画の参加者層を拡げるための10の方法」を開催しました。セミナーでは「伊豆ぐらんぱる探検隊」「劇場版 BLOOD-C The Last Dark ARG 『SIRRUT.NET』」「果汁グミ メグミとタイヨウ」の各事例を紹介。世話人と講演者によるパネルディスカッションも開催されました。
ゲームの定義が人によってまちまちなように(学術界でも「ゲーム」の定義は研究者で異なります)、代替現実ゲーム(ARG)もまた、確固たる定義はありません。映画『ダークナイト』のプロモーションARG『Why So Serious?』をはじめ、北米を中心にプロモーションイベントとしてのARGが拡大する一方で、書籍「幸せな未来は『ゲーム』が創る」では、社会実験的な参加型コンテンツもまた、ARGとして紹介されています。
続いて紹介されたのは「劇場版 BLOOD-C The Last Dark ARG 『SIRRUT.NET』」の事例です。タイトルからも分かるとおり、アニメ映画のプロモーション施策の一環として行われた本ARGでは、専用サイト「SIRRUT」とスマートフォンアプリ『SIRRUT HACKING CLOUD』を中心に、劇場・イベント・ウェブ・グッズなど、さまざまなメディアで代替現実ゲームが展開されていきます。事例紹介は映画の宣伝を務めたProduction I.Gの鈴木哲史氏と、実際にARGを制作したラ・シタデールの竹内ゆうすけ氏が務めました。
本キャンペーンは「Tweet Love Story」「Tweet Mystery - 消えたサファイアロマンの謎」「Tweet Fantasy - タイムラインワールド」の全3部作で実施され、1作目では商品売り上げが前年比で165%も増加。第65回電通広告賞のインターネット広告部門に輝きました。ARGのみならず、ソーシャルメディアを用いた新しいスタイルのプロモーション施策として、広告業界から大きな注目を集めた事例となりました。