実際、昨年と比べて「なかった要素」に注目すると、より今年の特徴が立体的に浮かび上がってくるかもしれません。まず新型Kinectの姿がありませんでした。Xbox LIVEの配信ゲーム(昨年度は『World of Tanks』のXbox 360版が気を吐いていました)も存在感が乏しいものでした。カジュアル向けゲームも『Dance Central Spotlight』が紹介されたのみでした。
一方で新規IPとして、昨年度は概要のみだった『Sunset Overdrive』のデモプレイが見られたのは、嬉しい驚きでした。sインソムニアックが開発する、オープンワールドのモンスター殺しまくりアクションシューターで、同社のゲームらしくアメコミ風のコミカルなテイストが特徴です。ファンには待ち遠しい『Halo 5 Guardans』のβサービスが今秋にスタート予定というニュースもありました。2008年にXbox 360で発売されたオープンワールドアクション『Crackdown(ライオットアクト)』のXbox One向け最新作という隠し球もありました。冒頭の『Call of Duty: Advanced Warfare』も次世代機らしいゴージャスな内容で、ジェットパックや新たなグレネードを利用した新しいゲームプレイが見られました。
つまり今年は「ハードコアゲーマー向けに、ガッツリ遊べるゲームを、時間いっぱいアピールした」というわけです。ふりかえればXbox 360では本体発売の翌年に代表作『Gears of War』が発売され、本体の販促に加速がかかったことが思い出されます。ただし、昨年度のトリに発表され、すべてをさらった『Titanfall』と比べると、ちょっとおとなしめだったかな……、というのが正直なところでしょうか。