アナログカードとデジタルを融合した新しいプラットフォームとして発表された「Project FIELD」。これは、専用パッドとスマートフォン/タブレットをBluetoothで接続し、パッドの上に専用カードをのせることで新たな遊び方を提案します。本セッションでは、ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ株式会社(SIPS)の早乙女氏が登壇し、「Project FIELD」でどんなことができるのか紹介を行いました。

「Project FIELD」を開発しているSIPSのFeliCa事業部は、国内・海外に対してICカードを提供しています。SuicaやPASMOなどの交通系ICカード、WAONやnanacoなどの流通、携帯電話メーカーなど、BtoBのビジネスを行っています。「モノを通じた体験(モノの手触り感)」にこだわってきたなかで、これをデジタル技術と融合できないかと思って立ち上げたのが「Project FIELD」とのことです。

商品構成は、スマートフォン・タブレット(別売)、ゲームApps、Project FIELDパッド、Project FIELDカードです。遊ぶスタイルは大きく3種類。スマホ/タブレット1台を挟んでパッド2台を向き合わせて接続する友だちと遊ぶ、スマホ/タブレット1台にパッド2台を同じ向きに接続する協同プレイ、スマホ/タブレット1台にパッド1台を接続する自分でトレーニングです。パッドに置けるカードの枚数は、横置きでは最大3枚、縦置きでは最大4枚です。

「Project FIELD」の特徴は、カードをパッドで操作して遊ぶ新感覚、カード対戦の様子がスクリーンで見られる、カードの上下移動や横向きの状態検知が可能であることです。さらに、ルールや数値は自動で判別・計算できたり、ゲームと連動してカードの読み書きも可能。遊べば遊ぶほどカードが進化するゲームや、女子向けのファッションや料理、ボードゲームやリズムゲームなど多彩な内容を提案できます。パッドを2枚つなげると、枚数の多い複雑なゲームにも対応しているとのことです。

なお、現在、開発機器とライブラリやソフトウェア・ドキュメントを収録したSDKを同梱した開発キッドを用意しているところとのことです。提供時期については追ってアナウンスされます。開発環境はスマートフォンアプリなどと同様に、ゲームエンジンが動作するPC、Android4.4以降、iOS8以降のタブレットで、動作環境もこのスペックを予定しています。

続いて、ライブラリの主な機能について説明がされました。カードの状態変化通知・現在位置取得、カードの移動・回転検知といったカードのアクション関連、映像や音声、ルールや数値を判別するためのカードデータの読み書き、ゲームパッドの各種設定・ゲームパッドの2台連結です。また、パッドには縦に3つ、横に2つのLEDが付いており、ゲームの作りや世界観をより効果的に演出できるとのことです。早乙女氏は、「新しいプラットフォームを展開し、開発者とともにおもしろいものを作っていきたいと考えています」と述べ、講演を締めました。