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日本の自動車業界の雄、東京モーターショーでも最も広いブースを構えていたトヨタ自動車のブースでは、発表されたばかりの燃料電池車のコンセプトモデル「ファイン-コンフォート・ライド」(クルマの詳細)をHTC Viveで体験できました。
VRではシートに腰掛けて、360度動画でクルマに乗る体験ができました。このクルマは、移動だけではない価値を提供する未来のモビリティをテーマにしていて、自由度の高いシートで生み出される多様なコミュニケーションや、エージェント機能やタッチパネルのディスプレイ(窓)で様々な情報にアクセスできるのが特徴。VRでもそうした機能を目撃することができました。
単純な映像ではありますが、実際にクルマに座った感覚で、特徴となる機能を体験できるというのは、なかなか試乗が難しいコンセプトカーには適したVR展示と言えそうです。
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フォルクスワーゲンの広いブースには3つのVRを活用した展示があり、どれも異なった趣で楽しめるものでした。
1つは同社が2020年以降に市販しようとしている電気自動車のコンセプトモデル「I.D. CROZZ」をテーマにしたものです。こちらではHTC Viveを用いて、自動車が置かれた空間を歩き回りながら外装や内装を間近でチェックするという体験と、シートに座り社内の様子を詳しくチェックするという体験の2種類が用意されていました。
2つ目は、ミニチュア作家の田中達也氏監修の、可愛らしいミニチュア世界をドライブできる「ミニチュアドライブ」というGearVRの体験です。「見方を変えると、毎日はおもしろいことばかり。」をコンセプトに小さい世界で、可愛らしいドライブ体験です。
3つ目は「Intuitive Car Finder」というもので、残念ながら筆者は体験できなかったのですが、様々なクルマの動画が流れ、その視聴時の脳波を計測していて、最もその体験者に合ったクルマを見つけてくれるというもの。今回のブースに展示されていたクルマの中からオススメをレコメンドしてくれるそうです。
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ポルシェのブースに展示されていた「Porsche Panamera VR」は、同社が力を入れるプラグインハイブリッドモデルの「パナメーラ 4 E ハイブリッド」をHTC Viveで体験できるというもの。
まずは車内からスタート。運転席に座って、周囲を見渡したり、フロントを覗き込んだり。美しいデザインをじっくり堪能できます。ドアを開けて、外に出ると、周りを歩きながら外装をチェック。目線の高さに置かれたパネルを操作すると、別のカラーやホイールに変更し、カスタマイズをチェックすることができます。また、エアロダイナミクスを見たり、ガソリン使用時と電気使用時のエンジンの動きの差異を見たり、クルマの中身についてもチェックできるものとなっていました。
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日立グループで自動運転技術などの開発を行っている、日立オートモティブシステムズのブースでは「VRライドシアター」が用意され、同時に8人がGearVRと4DXシステムを使った迫力あるドライブ体験ができるようになっていました。AIアシスタントが会話によって目的地を決定したり、自動運転技術によって前方の障害物を的確に判断してハンドルを切ったり、渋滞情報から回避ルートを自動で選択したり、といった未来の運転を体感できるものとなっていました。
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日立金属のブースでは「VRレーシングゲーム」のコーナーが用意されていて、未来のレース場をイメージしたコースでタイムを競いながら、日立金属に関するクイズに答えていくというもの。HTC Viveとステアリングコントローラーを使ったものでした。こっちはゲームのプロじゃ~と思いながら頑張った結果、「今日イチのタイムですよ!お兄さん」とお褒めに預かりました(ちなみにクイズも正解でした、勘でしたが)。
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最後に、主催者企画であるTOKYO CONNECTED LABでも「THE MAZE ~都市迷宮を突破せよ~」というPlayStation VRで30人同時接続で、自動運転のコネクティッドカーに乗り込んで、他のプレイヤーと繋がりながら巨大な都市迷宮のゴールを目指すという展示がありました。SIEも開発協力しているというこの展示では、ハンドル操作は不要で、交差点で進む進路を選択するだけ。広い世界で、他のプレイヤーと繋がることで、他のプレイヤーが通ってきたマップが共有され、ゴールに近づくという仕組み。未来感のあるゲームです。
今回ご紹介したブースはVRを使っていたブースのほんの一部です。デジタルテクノロジーとの融合で急速に進化を遂げつつある自動車。モーターショーの展示方法にも工夫が凝らされているようです。