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上海金融メディア財聯社は、中国の国内ゲーム企業株価が大幅に下落したことを報じました。
報道によると2月22日の香港証券取引所において、「X.D. Network(-11.79%)」「bilibili(-9.59%)」「テンセント(-5.23%)」「ネットイース(-3.77%)」といった有名ゲーム関連企業の株価に大きな減少が見られたとのこと。
同メディアは、その要因として「今年もゲーム分野に対する規制が強くなる」という噂の存在を指摘しています。特に去年にも10%以上もの大幅な株価下落を経験していた「テンセント」は、投資家コミュニティサイトで「割を食うだろう」と予測されていました。(後に噂を吹聴していた投稿はアカウントごと削除されている。)
先日にはSouth China Morning Postが、中国当局が“国内の新作ゲームの減少”を優先しているという関係筋の情報を伝えており、その後に各所で報道された「2022年には新規ゲームのリリースが不可能(当局による版号の新規交付停止)」になるというニュースも背景にあると推測されています。
一方、東方財富や游戲智庫などのメディアはこうした新規版号の交付停止に関する噂や関連する報道を虚偽と断じており、テンセントの広報担当者も否定しているものの、株価には大きな影響があり状況は混迷しています。
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なお、中国内のゲーム規制に関しては、新規ゲーム審査の停止や利用時間の制限といったビジネスインパクトの大きいものから、表現の規制など多岐に渡る締め付けが続いているのは既報の通りです。22年1月には中国のゲーム関連企業が1万4千社以上倒産した件が報道され、その影響か近年は「miHoYo」や「ネットイース」による本格的な国外活動も見られています。
当局によるゲーム規制の実情は不透明なままですが、中国内のゲーム企業にとっては不安定な状況が続きそうです。