デベロッパーfacepunchのオーナーであるGarry Newman氏は、自身が手掛けた『Garry's Mod』と『Rust』について、ロシア国内におけるSteamストアでの価格を値上げすると発表しました。ここで得られた収益はウクライナへの慈善団体に全額寄付され、さらに追加で50万ドルを寄付するとのことですが、その背景には事情があるようです。
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ロシアによるウクライナ侵攻が本格化してから、ゲーム業界の各界隈も様々な形で声明を発表しており、なかにはゲーム金額の値上げによる抗議という動きもありました。
今回のNewman氏の行動も、そういった世界情勢に影響を受けたものではありますが、海外メディアPC Gamerの取材に同氏が答えたところによれば、実際は「ロシア・ルーブル通貨の下落に乗じて、VPNを通じてロシア在住と偽り、ゲームを安く購入しようとするユーザーへの牽制」という狙いが大きいとのこと。
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また同氏は「戦争行為に反対する人々もロシアには大勢いるが、私のゲームを購入することが自国への抗議活動に繋がるとも思えない」とし、「なにより現状ロシアでの決済手段がないだろうから」とも語っています。
なおロシア国内での価格について、非公式Steamデータベースサイト「SteamDB」で確認したところ、『Garry's Mod』『Rust』どちらも、通常価格が2倍近く値上がりしていることが確認できます(記事執筆時点において)。