2022年8月4日、グリーは2022年6月期第4四半期の決算を発表しました。
2022年6月期の連結業績(2021年7月1日~2022年6月30日)
(単位は百万円) | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 |
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2022年6月期 | 74,906 (18.5%) | 11,498 (5.9%) | 14,106 (27.1%) | 10,121 (△25.2%) |
2021年6月期 | 63,210 | 10,861 | 11,098 | 13,533 |
(注)%表示は対前期増減率/包括利益 2022年6月期 7,741百万円(△56.9%)/2021年6月期 17,960百万円(201.7%)
グループの業績は、売上高74,906百万円(前連結会計年度比18.5%増)、営業利益11,498百万円(同5.9%増)に着地。外貨建資産より生じた為替差益2,657百万円を計上したことで経常利益は14,106百万円(同27.1%増)になりました。
前連結会計年度に繰越欠損金の解消などがあった影響により、当連結会計年度の法人税などが増加し、親会社株主に帰属する当期純利益は10,121百万円(同25.2%減)となっています。
主力とするゲーム領域は、既存のスマートフォン向けアプリゲームの長期運営体制による収益安定化と海外展開による収益力向上への取り組みを続けつつ、複数本のヒット作品を創出。メタバース領域も、バーチャルライブ配信アプリ「REALITY」の機能強化やコンテンツ拡充、グローバル展開などを進めました。
新規アプリゲームが貢献した結果、当連結会計年度の業績は、売上高71,877百万円(前連結会計年度比26.6%増)、営業利益9,734百万円(同81.0%増)となっています。
当連結会計年度末の総資産は116,730百万円(前連結会計年度末比24,659百万円減)、流動資産は100,203百万円(前連結会計年度末比30,816百万円減)に。主な減少要因は金銭の信託が12,000百万円増加した一方、現金及び預金が40,199百万円減少したことによるものとしています。固定資産は投資有価証券と有形固定資産がそれぞれ増加して16,526百万円(前連結会計年度末比6,156百万円増)となりました。
それにより当期における負債合計は25,800百万円(前連結会計年度末比4,623百万円増)、流動負債は15,975百万円(前連結会計年度末比4,348百万円増)となりました。主な増加要因は契約負債が4,657百万円増加したことによるとされています。
また、企業の安定性を示す自己資本比率は当連結会計年度末は77.4%となっており、支払い能力を示す流動比率は629.8%としました。
今後の見通しについては、既存アプリゲームの継続的な強化を図りつつ新規アプリゲームのリリースに向け開発を進行。中長期的な収益性向上に向けて、IPの創出・育成力を強化していきます。
メタバース領域では「REALITY」を中心とした規模拡大、コマース・DX領域はメディアとSaaSの連動による事業規模拡大、および広告・マーケティングを中心とした法人向けの新たな価値提供に取り組みます。
同決算の説明会における補足説明や質疑応答の要約も公開されており、増収増益の主な要因はアプリゲーム『ヘブンバーンズレッド』のヒットによるもので、ヒットした要因としては「リリース前後のマーケティングを強化したこと」、「(ゲーム)エンジン戦略の下、ゲームの品質を上げるためのさまざまな開発資産を積み上げてきたこと」、「リリース時に十分なボリュームのコンテンツ提供できるよう、それに見合った開発・運営環境を構築してきたこと」が挙げられました。
メタバース事業へ今後2~3年で100億円規模の事業投資を行うという計画も変更はなく、損益も収支均衡レベルで順調に成長していること、ゲーム・アニメ、メタバース、コマース・DXという3本の事業の柱を継続強化しつつ、単一事業だけに頼らずとも済むようマンガ事業のような新規事業の開発にも積極的に取り組んでいくとしました。
詳細はグリーのIR情報ページでご確認ください。