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任天堂、SIE、セガなどの日本企業も名を連ねる米国のエンターテインメントソフトウェア協会(ESA)は、インターネットセキュリティを提供する企業CloudflareにDMCA(デジタルミレニアム著作権法)に基づく召喚状を提出したことを海外メディアTorrentFreakが報じています。
海賊版サイトの「隠れ蓑」になっているCloudflare。過去には「漫画村」騒動も
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Cloudflareはインターネット上のコンテンツのデータを多数のサーバーに分散し、閲覧速度やセキュリティを高めるサービスを提供している企業です。しかしながら実質的に匿名でサービスの利用登録ができ、登録者の身元の確認なども行われない上、コンテンツに対する苦情もほとんど受け付けていないことから、海賊版サイトの「隠れ蓑」となっている事が以前より指摘されていました。2016年に登場し、海賊版の漫画を掲載して社会問題となったサイト「漫画村」も、Cloudflareを用いていたことで有名です。
「漫画村」を巡る騒動の中では、漫画村運営者に対する開示訴訟がCloudflareに対して行われ、その訴訟を経て漫画村運営者の情報開示が行われたわけですが、改めて言えばCloudflareは法的措置が取られでもしなければ契約者の情報を絶対に公開しない企業ともいえます。今回のESAによるCloudflareに対するDMCA召喚状の提出は、海賊版ゲームサイトの運営者に対する情報公開を求めての法的措置としてみることができるでしょう。
ゲームメーカーと海賊版サイト、この戦いに終止符が打たれる日は果たして来るのでしょうか。