
ユービーアイソフトに対して起こされた『ザ クルー(The Crew)』のサービス終了に関する集団訴訟について、同社が2025年2月に訴訟の却下を申し立てたと海外メディアPolygonが報じています。無制限のプレイ権ではなくライセンスを提供していたことが虚偽の説明であるという主張に対して、明確に警告していたと説明しています。
サービス終了後のプレイ不可に対する消費者側の集団訴訟

2024年3月末にサービスを終了したドライビングシミュレーション『ザ クルー』は、オフラインで遊べるようにする公式パッチを望む声もありましたが、サーバーインフラやライセンスの制約といった観点からやむを得ずプレイ不可の状態になっていました。
その後、2024年11月にユービーアイソフトに対する集団訴訟の準備が進められていることが明らかになります。原告は無制限のプレイ権を購入したと誤解させたが、実際は限定的なライセンスを提供していたと主張。製品パッケージにオンラインサービスが停止する可能性を記載してオフラインモードがあるかのように誤解させたことも合わせ虚偽の説明であるとして、消費者保護法の違反を主張しました。
ライセンスであることは明示していたとユービーアイが主張

集団訴訟の却下の申し立てで同社の弁護士は、購入時にはゲームへのアクセスに関する限定的なライセンスを取得していることが明確に示されていたと主張。Xbox版とPS版を含む製品パッケージに「ユービーアイソフトは30日前の通知により、1つ以上の特定のオンライン機能へのアクセスを取り消す場合があります」という注意書きが明確に記載されていることを報告しています。
加えて、両方の製品パッケージでオンライン接続が必須であると警告されており、PS版のパッケージにはソフトウェアがライセンスの対象であることを記載していると説明しました。ユービーアイソフトは本作には虚偽の説明はなく、制限付きのライセンスを購入すると明確に警告していたという姿勢を見せている模様です。
『ザ クルー』のサービス終了に伴う消費者側の運動は他にもあり、ゲームのサポートが終了してもプレイ可能な状態に保たれることを法律で義務付けることを目指す活動「Stop Killing Games」も本作がプレイ不可能となったことを発端として始まっています。
Polygonは今回の集団訴訟について原告から新たな主張も追加されたことも報じており、約9年間サービスが続いたレーシングゲームの終了に関する問題はまだ長引く様相を呈しています。