マーベラスエンターテイメントが発表した平成22年3月期第3四半期の業績は、売上高66億0100万円(△17.5%)、営業損失12億0800万円、経常損失12億4300万円、純損失12億7800円となりました。今期は本社移転による固定費削減や広告宣伝費・原価の削減に努めましたが、デジタルコンテンツ事業(ゲーム)において国内外における不振、コンテンツ資産の評価減、音楽映像事業におけるアニメーション受託制作の受注減少などがあり、売上、利益ともに前年同期を下回る成績となりました。デジタルコンテンツ事業ではオリジナル、版権タイトルを合わせて国内で19タイトル、英国で11タイトル、米国で4タイトルを発売。前期と比べてタイトルを絞り込み、新たなオリジナルシリーズの創出とブランド力の確立を目指してワールドワイド向けの大型タイトルに注力してきましたが、特に海外でゲームの販売価格が下落したこと、『牧場物語』シリーズがなかったことから苦戦を強いられました。売上高30億3200万円、営業損失12億3200万円でした。音楽映像事業では「プリキュア」関連の企画音楽が好調だったほか、専属アーティストによる楽曲も好調でした。映像作品も「プリキュア」「遊戯王」「ミュージカル テニスの王子様」など主力シリーズが堅調でした。舞台公演も公演数を絞り込みながら効率的な運営に務め、利益率が改善しました。両事業では黒字を確保しています。来期戦略については1月22日の業績予想修正の際に、英Rising Star Gamesや音楽制作のデルファイサウンドの売却。シリーズタイトルへの資源集中とソーシャルアプリやブラウザゲームなどの成長市場への注力を掲げています。また、役員報酬の減額を拡大するとしています。
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