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藤田晋社長兼CEO
Amebaは黒字化まで約56億円を投資していて、同社では2年間で取り戻すというコミットメントを掲げています。前期に黒字化したAmeba事業は第2四半期(単体)で17億7200万円の営業利益を上げるまでに成長しています。
しかし藤田氏は「2013年度までに営業利益を3倍に伸ばしたい」と野心的な目標を語ります。そして達成法もシンプル。「PVを3倍にすれば収益面も3倍にできる」という考えです。現在200億のPVを600億まで引き上げるということです。現在、PCとモバイルでちょうど100億PVずつですが、2013年にはPCが300億、モバイルが100億、スマートフォンが200億という構成となる見立てです。
Amebaの収益面では課金が広告を上回りました。それを支えるのは仮想空間「アメーバピグ」のアバターやアイテムの販売、そして「Amebaモバイル」でのゲーム課金です。2010年9月期の第4四半期には11億円だったものが、第1四半期には17億円、第2四半期には22億円と急速な伸びを見せています。ARPUも順調に拡大しています。
「アメーバピグ」のゲームでは釣りゲームとカジノゲームの2本を運営中、第2四半期の課金額はそれぞれ3億9200万円と2億9700万円でこちらも増加傾向にあります。さらに藤田氏は現在βテストを行っている『ピグライフ』というゲームについて「過去のサイバーエージェントのプロダクトの中でも最も有力」とコメント。5月末に向けて準備中だということですが、かなりの期待が持てそうです。
「Amebaモバイル」のゲームは全て内製で現在12タイトルが運営中。テレビCMを実施した効果もあり、月次のアメゴールドの課金額は3月に3億5100万円まで拡大しました。藤田氏は「目立ったヒット作はないが、全て内製なので導線の強化や改善がすぐに可能で、運用ノウハウも溜まってきた」と評価していました。
(つづく)