最終的に集まったのは7,556ドル。初期の目標金額は3,000ドル、さらにファンディスク追加の第2目標7,500ドルにも到達しています。集められた資金のうち30%はTORaIKIの元へ、残額で英語へローカライズされることになります。豪快に財布の紐を緩めた人もおり、TORaIKIは「諸々のグッズを本当に作ることになります」と趣深いツイートをしています。
ちなみに限度いっぱい999ドルを突っ込んだ人には、非公開フォーラムへのアクセス権やサイン入りカード、エンドクレジットへの名前記載から布教用にもう1本、さらにはキャラスティックポスター、限定Tシャツ、限定アートブック、コレクターズ・エディションや抱き枕、果てはIGG限定九十九神デザイン権まで、豪華プレゼントが予定されています。果たしてどこまでが想定の範囲内だったのでしょうか。
Indiegogoのページで矢面に立っているのは独立系ローカライズ会社Fruitbat Factory。2012年にサークル焼肉万歳の人間戦車(海外題:『War of the Human Tanks』)のローカライズを手がけています。同作はIndieGames.comの2012年ストラテジーインディーゲームトップ10の中で4位に輝いています。なお、1位はFTL: Faster Than Light。
Fruitbat Factoryいわく、「日本のユニークなPCゲームを英語で遊びたいゲーマーに、プロジェクトへの出資による支援を求めています」。『九十九神』もトレイラーを見ればすぐに伝わるとおり、下手に奇を衒うことのない和ゲーです。TORaIKIとFruitbat Factoryの連携もさることながら、終わった呼ばわりされたりする日本的ゲームが全くまだまだ死んでいないと鬨の声を上げたとも感じ取れます。
なお、『九十九神』は昨年のコミックマーケット83(C83)でも販売された作品ですが、全年齢対象作品なのでご安心を。価格はショップ価格 1700円/DL・イベント価格 1500円。さらに、プレイ時間は10時間~と明記。コンパクトかつ高クオリティなインディー(同人)ゲームとして誠実さも光ります。
また、本作はSteam Greenlightにも先月登録されています。今回の件を契機に「いいね」が投入されることは想像に難くありません。和ゲーの炎はまだまだ着火されたばかりです。