「Ouya」や「Game Stick」あるいは「Oculus Rift」など、Kickstarterで資金調達をしたプロジェクトが次々に製品化されていっています。それらは過去には製品化が考えられないようなものも含まれています。未だ発展途上ではありますが、Kickstarterは計り知れない価値を世界にもたらしたと言えるでしょう。GDC 2013のブースには現在資金集めを行なっているというプロジェクトも出展されていました。「Sandboxr」は3Dプリンターを使って、簡単に少量のフィギュアを制作できるようにするプラットフォーム。同社ではKickstarterを使って資金を集めている途上で、現在のところ382人から約1万5000ドルが集まっています。「Sandboxr」はよくある、安価な3Dプリンターを開発しようとするプロジェクトではなく、誰でも簡単に3Dプリンターにアクセスできるようにしようというものです。「Sandboxr」はウェブサービスで、ユーザーはサイトにアクセスして、モデルデータをアップロードすることができます。その後、モデルデータにポーズを決めたり、他のデータとミックスさせて形状を決定。最後にオーダーすることで約2週間で3Dプリントされたアイテムが自宅に届くことになります。ブースの担当者によれば、「自身で3Dプリンターを購入するほどではない、駆け出しのアーティストや小規模なビジネスでの利用を想定しています」とのこと。また、利用される印刷機は高性能なもので、素材を使い分けることで表面の仕上げ(マット、光沢といったもの)を設定できるほか、ほぼフルカラーに近い色を用いることができるそうです。3Dプリンターを自身で購入した場合、こうした事を実現しようとするとかなり高価なタイプを選択する必要がありますし、素材も様々なカラーが必要になってきます。価格は1立法インチ(約16平方ミリ)で10ドルということで、サイズによって異なってきます。小規模なフィギュア程度であれば20〜50ドル程度といったところになりそうです。まずはアメリカに拠点を置き、世界に発送するシステムとなりますが、将来的には各国に拠点を置いていきたいとのこと。現在はKickstarterで資金集めを行なっていて、上手く成立すれば、最初の数ヶ月は支援者にエクスクルーシブで提供を考えているそう。ビジネスモデルとしては個人向けの提供に留まらず、複数のゲームデベロッパーとの協力が視野に入っているそうで、プロモーションとしてゲームで一定レベルに達したら、そのユーザーの使っているキャラクターのフィギュアをプレゼントする、というような取り組みが検討されているそうです。
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