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GameBusiness.jp、インサイドをご覧のみなさま、こんにちは!
このエントリが公開される頃は、E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2015関連のニュースでもちきりなのではないでしょうか。CRIのメンバももちろん視察や打ち合わせのために現地入りしています(あ、ちなみにボクは「渋谷なう」ですw)。といいつつ、詳しくは書けないのですが、ボクもE3開催日が絶対締切(!!)のお仕事に追われていたりしました。なんとか間に合ったのは、CRIが誇る若き優秀なエンジニア達のおかげなのです…と、いきなりの自画自賛(笑)。
それでは「ありがとう、ブラックボックス」略して「ありブラ」、今週もスタートです!ぜひリラックスしてお楽しみ頂ければと思います。
■アメリカ人は「CRIWARE」を読めない!?
いきなりですが、読者の皆さんに質問です。
「CRIWARE」の読み方をご存知でしょうか?
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▲CRI製ミドルウェアの総称ブランド「CRIWARE」のロゴマーク
10年くらい前の話になりますが、毎年、2月になるとGDCというゲーム開発者向けのイベントへの出展準備のために、1ヶ月半くらい北米に滞在することを繰り返していました。イベントの事務局や、現地のブース設営会社、デザイン会社等とやりとりをするのですが、このとき、「CRIWARE」という文字列を見せると、必ずといっていいほど「クライウェア」と発音されてしまう、という出来事がありました。
そして、GDCの会期が始まるとゲーム開発者とお話する機会が増えるのですが、その際も、やはりブースに掲示されているCRIWAREの文字列を見た方の口から出てくる発音は、「クライウェア」でした・・・
CRI北米支社の当時の現地社員(アメリカ人:もちろん英語ネイティブ)にこの現象について尋ねると、「CRIWAREという文字列は、英語圏の多くの人はクライウェアと発音するだろう」とのこと。あらら〜(汗。
でも、アメリカ人であっても、ロゴマークを見た方は「シーアールアイ・ウェア」って発音してくれる方がけっこういらっしゃいました。テキスト(プレーンな文字列)で「CRIWARE」を見た方は「クライウェア」って呼ぶ傾向が強かった気がします。おそらく、ロゴマークのほうは、CRIとWAREという文字の色と太さが異なるからではないかと思います。
綴りは違いますが、米国でも知名度の高いゲームエンジン「CRYENGINE」(Crytek社)の存在も大きく影響していたのでは?と推察しています。ちなみにこちらは「クライエンジン」と読みます。
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▲ちなみにCRIWAREはCRYENGINEにも対応しています!(当社ウェブサイトから)
■では日本の開発者は・・・!?
海外では、なかなか「シーアールアイ・ウェア」と発音してもらえなかったCRIWARE。では、日本ではどうでしょうか。
CRIが、まだモバイルやスマホ向けにミドルウェアの事業を展開していなかった頃は(もっとも、当時はスマホそのものが存在しませんでしたが…)、日本では「シーアールアイ・ウェア」と正しく読んでもらえることがほとんどでした。
実は当時、この「CRIWARE」ブランドの立ち上げを担当したのは、ボクでした。社内外を問わず、いろいろな方の意見をヒアリングしたことを覚えています。当時の上司からは「10年以上にわたって愛してもらえるようなものにしなさい」とだけ指示がありました。もちろん最終決定に至るまではさまざまな紆余曲折があったのですが…(遠い目)。ネーミングやデザインなど「絶対解のない課題」は、パッションこそが命!という感じで決めていきました。
ちなみに、ロゴマークの策定に際しては、3時間以上にもわたってCRIの技術を情熱的にオリエンしたうえで、100案以上ものアイディアをいろいろなデザイナーの方に提案して頂きました。今でも、当時のデザインカンプの分厚い束は、ボクのデスクのなかに大切にしまってあります。
…ボツ案のデザインをいくつかここに掲載しようかな?…とも思いましたが、当時のデザイナーさんに対して失礼な行為になってしまうかもと思いましたので、自粛させて頂きます。でも、もし興味のある方は、こんどCRIで打ち合わせをした際にでも「見せて!」とお声掛け下さい、こっそりとお見せします(笑。
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▲100案以上ものボツ・デザインの束!
CRIWAREブランドの発表からまもなく「10年」になるので、当時の上司からのミッションはどうやら達成できそうです(笑。もちろん「10年」と言わず、これからも皆さんに愛してもらえたら嬉しいなぁ。ゲームだけじゃなくて、いろいろなモノやコトに、CRIWAREを展開していきたいです。
さて、ちょっと話が脱線してしまいました(汗。
CRIWAREというブランドを発表する前までは、今も当社の屋台骨である「ADX」と「Sofdec」という、2つの製品そのもののロゴマークを使って頂いていました。
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▲セガサターンやドリームキャストで見かけることの多かった「ADX」と「Sofdec」のロゴマーク
社名が「CRI・ミドルウェア」だったので、「CRI(シーアールアイ)社のADX(Sofdec)」と覚えて頂いている開発者の方が、家庭用ゲーム(CS)系のゲーム企業には多かったのでした。
そのため、「CRIWARE」という新たなブランドを立ち上げた際も、素直に「シーアールアイ・ウェア」と発音して頂けたのだと思います。もちろん先述のとおり、ロゴマーク上では「CRI」と「WARE」を明確に分けて視認できるようなデザインだったことが、理由のひとつだと思います。
でも、この状況も、スマホ向けにCRIWAREの普及が進むにつれて、異変が起き始めたのでした。
■「名前 それは 燃える いのち!」
ボクが、CRIで「スマホ向け事業」の準備のための部門を立ち上げたのは、2008年の7月。そう、日本で最初のiPhoneをソフトバンクが発売したタイミングでした。もう7年前になるんですね(驚。そのへんの経緯は、昔、別のブログにも書いたのでご興味のあるかたはどうぞ(他誌で恐縮ですm(__)m)。
当時も、ソーシャルゲームという概念そのものは存在しましたが、どちらかといえば、PC向け、ブラウザ向け、フィーチャーフォン向けのゲームのことを指しました。今でこそ「ソシャゲー」といえばスマホゲームという認識が一般的ですが…。
ゲーム市場があってのミドルウェア事業。さらに、CRIWAREのテクノロジーの特質上、宿命として、ネイティブアプリのリッチ化を待つ必要がありました。
1.スマホの普及、F2P型課金モデルの浸透
2.ネイティブアプリの主流化、マルチOS
3.ゲームエンジンの台頭とリッチ化
この3つの条件が揃ったことにより、この1年〜1年半は、スマホゲーム業界でのCRIWAREの認知が急激に向上しました。さらに、導入障壁を下げるねらいとともにゲーム会社さまの“成功支援”のための施策として行った、思い切った「ライセンス料の見直し」(月商2,700万円以下のタイトルからは使用料を頂かない)によって、この傾向に拍車がかかりました。
これまでは、「CS系ゲーム会社が展開するスマホアプリ」や「CS系ゲーム開発者の方が転職した先のSAPが展開するスマホアプリ」のどちらかのケースで使われることの多かったCRIWAREですが、最近では、ウェブ系SAPやオンラインゲームに特化したゲーム会社さまなど、いわゆる「非CS系」のゲーム会社からのお引き合いが急増しています。
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さてここで、話は「CRIWAREの読み方」に戻ります。
もともとCRIWAREを知らなかった、こうしたゲーム開発者の方は、「クライウェア」と発音される方が多いようです。
CRIWAREを知ったきっかけをそうした開発者の方に尋ねると、ほとんどの方が「自分の遊んでいるゲームアプリの起動画面にロゴが表示されていたから」とおっしゃいます。ゲームでロゴを見かけて、Googleなどの検索窓に「CRIWARE」と入れて調べた、とのことでした。なかには「クライウェア」と検索された方も多いとか…(汗。
とくに驚いたのが、先週、ゲームプレイ動画共有エンジンで有名な「カムコード」さんにご招待を頂いて参加した立食パーティでの出来事。モバイル系ソシャゲーの雄(とくに経営層やプロデューサー、ディレクターの方がメインだった印象)が大勢参加されていたのですが、名刺交換をすると「あっ、クライウェアさんですね!」って声をかけられることが多くて…(滝汗。
「最近よく見かけますね!」とか「実はうちも導入検討しているんですよ!」とか言って頂けて本当に感激なんですが、かなりの確率で「クライウェア」(汗。いちばん衝撃的だったのが、「うちもすでに使わせて頂いています。次回作でも使いますよ、クライウェア!」って言われちゃったコト…。
すでに導入済みの企業さまのVIPにも「クライウェア」という呼び方がなんだか定着しちゃってるような気がして、、、そのことが気になって、お酒にも酔えませんでした(苦笑。
かといって、都度わざわざ訂正するのも、なんとなく気がひけるんですよね。会話のノリとかリズムとか、そういうのを崩してしまう気がするし、そもそも「相手の誤りを指摘する」っていう行為が、なんとなくエチケット違反のような気がしてしまいます(パーティという場ではなおさらに)。
発音が違っていてもCRIWAREそのものの価値は変わりませんが、せっかくなので、正しい発音で読んでもらいたいなぁ、と思っています。
というわけで、草の根的な「CRIWARE発音是正活動(?)」として、とりあえず、自分のFacebookとTwitterで、定期的に本件を呟くことにしました(笑。
【大切なお知らせ】
×「クライウェア」
○「シーアールアイウェア」
※最近スマホ系開発者の皆さんにも認知度が上がってきたのは大変嬉しいのですが、かなりの確率で“前者”の読み方をされるので、謹告ということで。(なかなか、その場で訂正する勇気がでないのです…汗)
―幅朝徳(Tomonori Haba) (@havahava) 2015, 6月 15
【大切なお知らせ】×「クライウェア」◯「シーアールアイウェア」※最近スマホ系開発者の皆さんにも認知度が上がってきたのは大変嬉しいのですが、かなりの確率で“前者”の読み方をされるので、謹告ということで。(なかなか、その場で訂正する勇気がでないのです…汗)
Posted by 幅 朝徳 on 2015年6月14日
これらのエントリやツィート、思ったよりも反響が頂けたので、嬉しいです。
それにしても、今回のこのエントリ、「クライウェア」って何回も連呼して書いているので、うちの広報チームに怒られちゃいそうですね…(汗。でも、このエントリの存在が、「クライウェア」と間違えて検索してしまった方をCRIWAREに結びつける「架け橋」になれればと思っています。
おっと、14回も「クライウェア」って書いちゃった。あっ、これで15回…(笑。
どうしても覚えられないっ!ていう方は、ぜひ、「明るいミドルウェア、シーアールアイウェア!」って、唱えてみてください。「暗いミドルウェア」ではなく、CRIはいつだって、みなさんの明るい未来を夢見ているのですから!!
【絶対間違えない覚え方】
◯「明るいミドルウェア、“シーアールアイウェア”」
◯「シーアールアイミドルウェア、略して、シーアールアイウェア」
×「暗いウェア」「栗ウェア」「クリワレ」
※皆さんのご理解とご協力に心から感謝ですm(__)m
― 幅朝徳(Tomonori Haba) (@havahava) 2015, 6月 15
ちなみにゲーム業界って、けっこう「発音」しにくい用語(専門用語)があったりしませんか?「AAAタイトル」とか、「ARPU」とか、「AFK」とか、エトセトラ・エトセトラ…。
はっ!そういえば、イードさんには「Game LEXICON」という、ゲーム業界用語に関するオンライン辞典があったことを思い出しました。上記の用語も、ぜんぶ「Game LEXICON「で調べることができます。
さっそく「CRIWARE」を調べてみよう!
…あれ、無い…(汗
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▲2015年6月16日現在
…しくしく…(号泣
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▲CRIWAREで検索!
社名のほうは登録がありました(嬉
イードさん!ぜひ「CRIWARE」についても、Game LEXICONに登録していただけたら幸いですm(__)m
というわけで、皆さん、「CRIWARE」は「シーアールアイ・ウェア」って発音してくださいね!
…さて、今週の「ありブラ」はここまで。
それでは、また次回の更新でお会いしましょう!
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幅朝徳(はば とものり)
株式会社CRI・ミドルウェア 商品戦略室 室長、CRIWAREエヴァンジェリスト。学習院大学卒業後、CRIの前身である株式会社CSK総合研究所に入社。ゲームプランニングやマーケティング業務を経て、現CRIのミドルウェア事業立ち上げに創業期から参画。セガサターンやドリームキャストをきっかけに産声を上げたミドルウェア技術を、任天堂・ソニー・マイクロソフトが展開するすべての家庭用ゲーム機に展開。その後、モバイル事業の責任者として初代iPhone発売当時からミドルウェアのスマートフォン対応を積極推進。ゲーム企業とのコラボでミドルウェアの特性を活かしたアプリのプロデュース等も行う。近年は、ゲームで培った技術やノウハウの異業種展開として、メガファーマと呼ばれる大手製薬会社のMR(医療情報担当者)向けのiPadを使ったSFAシステムを開発、製薬業界シェアNo.1を獲得しゲーミフィケーションやゲームニクスの事業化を手掛ける。ますます本格化するスマホゲームのリッチ化を支援するためにモバイルゲーム開発者におけるミドルウェア技術の認知向上のためエヴァンジェリストとしての活動に注力中。最近は、ウェアラブルやIoTといった領域での新規の事業開拓や未来のサービス開発を担当、業界の枠組みを超えた協業、世の中にとって全く新しい付加価値の実現のために日々奮闘中。
趣味は、クロースアップマジックと陶芸、映画鑑賞とドライブ、鳥類/フクロモモンガ/爬虫類の飼育、そしてもちろん、ゲーム。デジタルガジェット大好きなギーク。
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