ゲームエイジ総研は、VR機器の利用経験や今後の利用意向に関する調査結果を発表しました。VRはゲームや映像などのVRコンテンツを楽しむ以外にも、メタバースのような使われ方も見られ、昨今はVRを含めた状況があらためて盛り上がりを見せています。
また、ハード面でもPS5に対応したPSVR2が発表され、Meta社からは既存のVRHMDのQuest 2に加え、次世代のVR HMDを近日発表されるといわれています。
調査対象:全国10~50代男女、何らかのゲームをプレイしている人/サンプル数:2736
調査時期:2022年9月
調査手法:インターネット調査
調査結果サマリー
VR利用経験者はまだ1割以下だが、今後の利用意向者は3割以上
・VR機器を利用したことがあるゲーマーは8.8%
・今後VR機器を利用したいと考えるゲーマーは30.9%
・現利用者は30代がメインだが、50代で利用意向が上がる
利用意向者の7割以上がVRを今後利用したいと考えている
・VRで、より臨場感があるゲームや映像コンテンツを楽しみたい
・VRで、具体的な没入体験を味わいたい
・VRを使った仮想空間でのビジネスの可能性を見据えている層も
利用経験者は1割以下だが、今後の利用意向者は3割以上
「今までにVR機器を利用したことがあるか」という質問には、利用経験があるのは8.8%、利用経験がないのは9割以上となっており、現状ではまだ利用者は少ないことがわかりました。【グラフ1】
次に「今後VR機器を利用したいか」を聞いたところ、30.9%が「利用したい」と回答。利用経験者と比較してみると、利用意向者は増加しており、今後のVRに対する期待感がうかがえます。【グラフ2】
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年代別で利用経験者と利用意向者を見ると、利用経験者は30代が最も多く25.5%となりました。10代と30~40代が利用経験者のメインとなっていることがわかります。
一方、利用意向者の構成を見てみると、20代と30代では利用意向が利用経験よりもやや低くなるものの、利用経験が少ない50代で利用意向が高い傾向が見られました。
VRのゲーム以外でのコンテンツが広がっていることで、利用者の幅が広がっていく可能性が見える結果といえるのではないでしょうか。【グラフ3】
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7割以上がVRを「ゲーム」と「映像コンテンツ」に利用したい
利用意向者に、どのようなことにVRを利用したいかを聞いてみました。「ゲーム」以外の用途だと「映像コンテンツの視聴」が72.4%となっており、「ゲーム」と同程度の結果となりました。【グラフ4】
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「臨場感あるスポーツ観戦をしてみたいし、専用の映画、映像を見たい(男性/40代)」、「アイドル物のゲームをライブ感覚で楽しめるのは一度で良いから体験してみたい(女性/30代)」のように、VRでゲームや映像コンテンツをより臨場感があるコンテンツとして楽しみたいという意見が多く見られます。
また、「お化け屋敷を体験してみたい(女性/30代)」、「世界旅行を実感したい(男性/50代)」、「リアルな動画でスカイダイブ(男性/40代)」、「高い所が苦手なのでVRで行ってみたい(女性/10代)」など、より具体的な没入体験をVRで味わいたいという意見も見られました。
そして、約2割はメタバースに利用したいと回答しています。「家に居ながらさまざまな場所を体験したい。メタバースの世界を体験してみたい(男性/50代)」、「先日テレビでメタバースの世界を見ました!すごく面白そう、やってみたいとおもいました!(男性/10代)」などのように、メタバースを体験するにあたりVRを使いたいという意見が見られたことから、メタバース体験が増えることでVR利用も同様に増えることが考えられます。
さらに、1割未満ではありますがビジネスツールとして使用したいという回答も見られました。「仮想現実空間はシンプルに面白そうだし、ビジネスとしても可能性がある(男性/50代)」、「仮想の町で自分の所有地を持ち、そこを使ってビジネスをしたい(男性/30代)」、「介護現場で認知症体験でVR機器があると知った。体験してみたい(女性/40代)」などの声が寄せられ、VRを使った仮想空間でのビジネスの可能性を見据えている層の存在も確認されました。
今後、さまざまなVR機器が発売され、また、利用コンテンツが充実することで、VR市場の一層の盛り上がりが期待されます。また、今回の結果からも、今まで以上にVRに対する可能性を感じていることがわかります。
特に、利用経験がない年齢が高い層の利用意向が上がればそれだけ利用者の幅が広がり、利用・体験できるコンテンツもより幅広いものになると予想されます。VRが普及したその先には、今よりもさらに多様化した価値観やライフスタイルができあがっていくのかもしれない…とゲームエイジ総研は調査結果を分析しました。