本日発表された「The Game Awards 2023」の「Best Independent Game」に『デイヴ・ザ・ダイバー』がノミネートされたことをきっかけに、どこからがインディーゲームか?という議論が勃発しています。
『デイヴ・ザ・ダイバー』はインディーか?
議論の火種となったのは、「The Game Awards 2023」の「Best Independent Game」部門。ここには『Dredge』や『Sea of Stars』など今年評価された作品が並んでおり、同様に非常に高い評価を得た『デイヴ・ザ・ダイバー』もその中に入っていました。
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しかし、この選評に疑問を呈するユーザーが。というのも、『デイヴ・ザ・ダイバー』を開発・販売するMINTROCKETは、7,000人以上の従業員を抱え1兆円以上の資産を持つ大手ゲーム会社・ネクソンのサブブランドであるからです。
当該のツイートにはXのコミュニティノート機能を使った指摘まで付いており、違和感を覚える人は多いようです。
インディーの定義とは
では、インディーゲームの定義とはなんなのでしょうか。人によって感覚は異なりますが、大まかに言えば一般的には大手企業の援助を受けず、小規模なチームや会社が開発した作品であるといった感覚で扱われているように思います。そのため、大きな資本力を持つネクソンと関連の深いスタジオが作った『デイヴ・ザ・ダイバー』がここにノミネートされることには、たとえ少人数開発であったとしても違和感を覚える人もいるようです。
TGAの説明では「伝統的なパブリッシャーのシステム以外で制作されたゲームにおける、創造的かつ技術的な優れた功績を表彰する」とされていますが、「伝統的なパブリッシャーのシステム」というのはやや曖昧で、やはり厳格な定義は難しいようです。
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この例に限らずゲームの用語というものは得てして曖昧なものであり、大手の支援を受けながらもインディーとして開発している作品もあるため、厳密な定義を決めることが必ずしも良いことであるとも限りません。
ただやはり、多くの人が注目し、ゲームメディアやインフルエンサーが選考に携わっているアワードでは曖昧な定義に疑問を呈されるのも致し方ないでしょう。TGAに関しては、今回に限らず過去にもBest Narrative部門の定義が曖昧だったり、昨年のBest Fighting Gameに『SIFU』がノミネートされていたりと、ところどころで違和感を指摘されることがありました。
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物議を醸す今回の件ですが、ジャンルや用語の定義はどうあるべきなのかや、インディーゲームというものの捉え方、ゲームアワードの姿勢などをコミュニティが再度考え、議論するきっかけになっているようです。読者の皆様は、これらの議題に対してどう思いますか?