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証券取引監視委員会は、スクウェア・エニックスにまつわるインサイダー取引事件で、有罪が確定した大手ゲーム会社の元社員の知人が同じ情報を元に株を不正に買い付けたとして神奈川県の30代会社員に課徴金を命じるよう、金融庁に勧告しました。NHK NEWSが伝えています。
社外の人間も不正取引に
この会社員は、スクウェア・エニックスの元社員で有罪が確定したスクウェア・エニックス元社員から、名古屋市のIT関連会社が共同で『ファイナルファンタジー』関連作品の開発を進めているという未公開の内部情報を得て、それを元に不正に株を取引していました。
この取引では情報公開前に1,100万円あまりで株を買い付け、情報が公開された後2回に分けて売却。およそ280万円の利益を得ていたとのことです。証券取引監視委員会によれば、これは金融商品取引法で禁じられているインサイダー取引にあたるとして、490万円あまりの課徴金を命じるよう、金融庁に勧告しました。なお、この会社員の認否は明らかにしていません。
スクウェア・エニックスに関するインサイダー取引事件についてはこれまで、著名ゲームクリエイターである中裕司氏に有罪判決が下ったことがわかっているほか、Aimingがスクエニと共同開発した『ドラゴンクエストタクト』にまつわる不正取引が行われていたことも明らかになっています。