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スクウェア・エニックス・ホールディングスの業績に暗雲が立ち込めています。
2024年3月期(2023年4月1日~2024年3月31日)の純利益は前期比69.7%減の149億1,200万円となりました。ゲーム開発・販売・運営を行うデジタルエンタテインメント事業において一部の主要コンテンツ開発を中止したことにより、220億8,700万円のコンテンツ等廃棄損が発生。利益を下押ししました。
93億円以上の為替差益が生じているにも関わらず、経常利益は24.1%減少。本業での稼ぎを表す営業利益も3割近く減っており、巨額の為替差益が発生しても本業の弱さをカバーしきることができていません。
220億円ものコンテンツ等廃棄損を計上しても開発を中止するのは、大胆な構造改革を掲げた2013年3月期の状況に酷似しています。かつてスクエニはV字回復を成し遂げましたが、今回の再建プランには具体性が欠けている印象を受けます。