
スクウェア・エニックス・ホールディングスがデジタルエンタテインメント事業において再びコンテンツ制作勘定の評価損を計上しました。
2025年3月期第3四半期累計期間(2024年4月1日~2024年12月31日)における同事業の営業利益は276億円で前年同期間の1割減。スクエニは2024年11月に新作モバイルゲーム『エンバーストーリア』をリリースしています。減損損失を計上したタイトルは明言していないものの、本作が想定する売上に届かなかった可能性は大いにあります。
スクエニは前期もコンテンツの評価損を計上していました。完全新作に挑んだスクエニですが、厳しい戦いを強いられています。
通期の営業増益は達成できるか?
2025年3月期第3四半期累計期間における売上高は前年同期間比3.5%減の2,485億円、営業利益は同4.4%減の333億円でした。スクエニは今期通期の売上高を前期比13.5%減の3,100億円、営業利益を同22.9%増の400億円と、減収、営業増益を予想しています。
スクエニは前中期経営計画において、売上高4,000~5,000億円、営業利益600~700億円を目標としていたものの、いずれも未達に終わりました。主力のデジタルエンタテインメント事業においては、ポートフォリオの再構築に着手。タイトル間でユーザーのカニバリゼーションが発生していたとの課題を認識するに至り、2023年から2024年にかけてモバイルゲームのポートフォリオを整理しました。
『ファイナルファンタジーVII ザ・ファースト・ソルジャー』、『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 魂の絆』、『SINoALICE(シノアリス)』、『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』などが次々とサービス終了に至っています。