ゼロからの挑戦となる海外はもちろんのこと、既に大きなシェアを持っている国内も2倍に伸ばすという野心的な計画ですが、自信はあるようです。「現在の事業領域は携帯の公式サイトの900億円やソーシャルゲームの1500億円の市場。スマートフォンがもっと上のレイヤー、家庭用ゲーム機の3000億円やPCゲームの1000億円の市場に伸びていくなら実現は十分可能」(南場氏)。また、ゲーム市場自体の成長も考えられます。南場氏は「2000億円は可能であるだけでなく、やり遂げなくてはならない目標」と言い切りました。
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まず成長の鍵となるのはスマートフォンです。ここでいかにフィーチャーフォンでのリードをそのままスマートフォンに持ち込めるかが成否を分けます。既にブラウザ版のアプリはリリースし、アプリ版も5月から配信を開始。フィーチャーフォンの資産を活かしやすいブラウザと、本格的なゲームを実現できるアプリの2軸です。
とはいえ、フィーチャーフォンも当面は収益の柱であり続けます。今後も新作タイトルを投入していくと言います。5月にはiモードの公式サイト化も実施されます。
スマートフォンに関してはNTTドコモとの提携を実現。ドコモのポータルサイトから送客を受ける一方、ドコモユーザーに大しては新作タイトルの先行配信や特典などでアピールしていきます。国内市場の半分のシェアを持つドコモとの提携はスマートフォンでのプラットフォーム構築に大きく貢献しそうです。
開発のサポートについてはngmocoが保有していたゲームエンジンngCoreのコンサルティングの推進(Q1〜)に加えて、その他のゲームエンジンでも開発環境を整備していきます。海外の有力デベロッパーのヒットタイトルを国内で展開し、早期に成功パターンを見つけたいという話もありました。
守安COOはスマートフォンについて「フィーチャーフォンからブラウザに移植したタイトルについては、ARPUも継続率も大きな変化はなく良い意味での誤算でした。これまでのMobageにはヘビーユーザーはいましたが、コアなゲームユーザーはいませんでした。そういう方をスマートフォンだから実現できるクオリティの高いゲームで獲得していく必要があるでしょう」と語りました。
これまでソーシャルゲームを遊んでこなかったゲームユーザーをスマートフォンで獲得する。そうすることで2014年営業利益2000億円へのスタートになります。
(つづく)