Gamification Summitで例示されたGamificationデザインの実際、続きです。■5)ユーザエンゲージメントを高める工夫をしよう最後のデザイン要素は、「エンゲージメント」である。この言葉も最近時々耳にするようになってきたが、まだ目新しい印象がある。「エンゲージメントを高める」のような言い方として聞くことが多い。直訳的には関与、関わり、というようなことだが、Webサービスの文脈でエンゲージメントという場合にはサイトへのロイヤリティ、利用頻度、愛着、というようなニュアンスが近いだろう。gamificationの文脈においても基本的には同じニュアンスである。ここではプレイヤーの進行状況についてのデザインと、ソーシャル性のある行動を組み合わせることで「Social engagement loops」というものを作り出していこう、ということが説明されていた。ソーシャルエンゲージメントループ、とは何だろうか。Amyはフォースクエアの事例を使って説明している。フォースクエアの中核となる活動はもちろん「チェックイン」である。チェックインをすることで、ユーザはポイントを獲得する。「バッジ」という概念により、ユーザは自分の進行状況を知ることが出来る。同時に、フォースクエアというサービスをどんな使い方をしてきたのかということも他のユーザに見せることになる。何度かチェックインしていると「メイヤー」になることもあるが、これによってある場所に対してのロイヤリティを高め、かつユーザ間での競争を生み出すことにつながる。チェックインやバッジ獲得という行動はソーシャルメディア上で共有されるため、友人に対しても「フォースクエアを使おうかな」という気持ちを呼び起こすことにつながっていく。こうした一連の「ループ」を指して、ソーシャルエンゲージメントループ、と呼んでいる。ループの要素は以下の4つ。・(ポイント、バッジ、メッセージなど)進行状況の可視化、報酬の付与・1により、(楽しい、嬉しい、好奇心、悔しい、など)モチベーションが向上・2により、(共有する、他ユーザを支援する、競争する、など)特にソーシャル性のある活動を実施・3により、(タスク、ミッション、など)サイト内でのアクションを実施、1に戻るこのループをどのように設計するかを、ライトユーザ、ミドルユーザ、ヘビーユーザのそれぞれにおいて検討していくことがユーザエンゲージメントのデザインになる。―――――さて、これで5つのデザインについての説明は一通り終えたことになる。かなり説明調になってしまったことと、英語の翻訳まじりの文章がたどたどしく、なかなか読みづらい内容になっているんじゃないかという気が正直している。次回以降は何か実例を通じての説明にチャレンジしてみようと思う。■著者紹介深田浩嗣(ふかだこうじ)株式会社ゆめみ(代表取締役 社長)。1976年京都生まれ。京都大学大学院情報学研究科在学中2000年1月に株式会社ゆめみを設立。高い技術力を駆使し、モバイルEC、メール配信、大規模CRMの開発やソーシャルゲームプロバイダなど「モバイルを戦略的に使うためのコンシェルジュ」として、モバイルインターネットサービスの企画・開発・運営を手がける。ゲーミフィケーションの詳細はコチラ。公式ブログほか、Twitterはコチラ。facebookはコチラです。
外国語学習サイトDuolingoにみる教育ゲーミフィケーションの可能性・・・「世界を面白くするGamification」第72回 2013.7.11 Thu この記事では、海外の注目ゲーミフィケーション事例として「Duo…