日本経済新聞などによれば、『グランツーリスモ』シリーズのデベロッパーであるポリフォニー・デジタル(Polyphony Digital)が従業員150人のうち、開発部門の一部、約50名を福岡市内に移転するとのこと。東日本大震災を受けたリスク分散が目的で、シリーズのクリエイターとして著名な山内一典社長も移るそうです。ポリフォニー・デジタルは1998年4月にソニー・コンピュータエンタテインメントから独立する形で設立。人気のドライビング&カーライフシミュレーター『グランツーリスモ』シリーズを開発する他、自動車への造詣の深さから車メーカーとの協業も行っています。福岡市早良区のオフィスビルに入居し、7月中には移転を完了する予定。本社は東京のままですが、中国やアジアなどへの進出を睨み、今後の採用は福岡のオフィスが中心になるとのこと。さらに「将来は福岡にゲーム開発を志す人のための学校も設立したい」(山内氏)とのこと。レベルファイブ、サイバーコネクトツーなど福岡には地場のゲーム産業が集積していて、そうした企業との連携も視野に入れているとのこと。福岡では行政を上げてゲーム産業振興に力を入れていますが、ポリフォニー・デジタルのように東京から拠点を一部移すという試みは大手では初めてで、今後の展開が期待されます。