■ソーシャルとコンシュマーの比較:採用の傾向
実際に採用に至るケースを見ると、ソーシャル業界が圧倒的にコンシューマ業界を上回っています。選考過程に着目してみましょう。コンシュマー業界は、ひとりを採用するのに非常に慎重に選考を進めていきます。対してソーシャル業界は、現在のスキルだけでなく今後の成長が見込めるポテンシャルも含めて判断するため、採用ハードルが低くなり選考を通過する人数も多くなります。ここに両者の特徴がよく顕れています。
■ーシャルとコンシュマーの比較:求職者の傾向
ニーズに反して、コンシュマー業界を志望される方の方が多くいらっしゃいます。理由はふたつ。コンシュマー業界は経営悪化に伴い転職を考える人が多いため、必然的に経験業界を志すこと。もうひとつは、コンシュマーゲームを好きな人が多いこと。ソーシャルゲーム業界の方に「好きなゲームはなんですか」と尋ねてもやはりコンシュマーゲームのタイトルが挙がります。それほど、プレイヤーとしてはコンシュマーゲームを好む人が多いのです。しかしながら、企業側のニーズとしては圧倒的にソーシャルゲームの転職マーケットの方が有利なのは前述したとおりです。このことから、志をまげてソーシャル業界に転職する人が多いのも事実です。
■著者紹介
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1974年生まれ。山口県出身。山口大学人文学部卒。IT・インターネット・ゲーム業界に特化して採用支援を行う株式会社ワークポートの転職コンサルタント。ゲーム業界の企業担当を経験し業界の求人情報に精通。また、ゲーム業界関係者の転職相談を担当。毎月多くの現場の声に耳を傾けている。企業側の求人情報と転職活動を行う業界関係者からの情報を基にゲーム業界の転職マーケットを分析する。