ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアは、ゲームエイジ総研による日本国内にPlayStation 4購入者データ(ロンチ・マーケットレポート)を公開しました。ゲームビジネスに特化したマーケティングリサーチ&コンサルティングファームであるゲームエイジ総研によって、2014年3月7日〜9日の3日間、国内在住の10〜49歳のゲーム専用機ユーザー2,540人を対象に、インターネットアンケート調査が行われました。PS4のロンチ時期における販売状況を、PS4購入者の回答と照らしあわせた分析結果をお伝えします。◆PlayStation 4 国内ロンチ・マーケットレポート実施時期:2014年3月7日〜3月9日調査地域:日本国内全域調査手法:Webリサーチアンケート対象者:国内在住の10〜49歳のゲーム専用機ユーザー(自宅に何らかのゲーム専用機が1台以上あり、いつでもプレイ可能な環境にあるユーザー)予備調査:47,753人 / 本調査:2,540人 / PS4購入者:223人調査:ゲームエイジ総研調べ※量的な推計ができるよう、日本の人口構成に応じた拡大集計がなされています。年齢・性別・ゲーム先行性(IPS)の3種類の変数から、日本のゲームユーザー実像に近付けるよう集計を行っています。※日本におけるゲーム専用機ユーザー(自宅に何らかのゲーム専用機が1台以上あり、いつでもプレイ可能な環境にあるユーザー)を約3,914万人としています。これは、別途実施した社会調査の結果から推計される規模であり、今回のWeb調査データに対し、この3,914万人が母数となるような人数換算(拡大集計)がなされています。■年齢分布10〜14歳:5%15〜19歳:14%20〜24歳:15%25〜29歳:15%30〜34歳:18%35〜39歳:18%40〜44歳:9%45〜49歳:6%10代後半から30代後半まで、ほぼ均等に幅広く分布されていますが、購入者が最も多い年齢層は30代となっていることが特徴とも言えそうです。期待のタイトルには「CERO D(17歳以上が対象となる残虐描写や性的描写などが含まれるゲーム)」や「CERO Z(同、18歳以上対象ゲーム。ただしこちらは18歳未満に対して販売することを原則禁止している厳しいレーティングとなっている)」も多く、展開されたプロモーションも「大人向けのゲームハード」である印象を強く打ち出していたように思えました。マシンパワーを活かした若年層向けのゲームタイトルをリリースしていくことが、今後のPS4の展開のポイントと言えそうです。■購入理由 TOP5(回答形式:複数回答)1 映像が綺麗だから(49.0%)2 PS3の後継機だから(46.0%)3 PS4の機能・性能を活かした全く新しいゲームが発売されると思うから(45.0%)4 人気シリーズ作の続編が発売されると思うから(40.0%)5 遊びたいゲームソフトがあるから(35.0%)美しい映像に対する期待が高く、それらを活かした新作ゲーム、シリーズゲームをプレイしたいというユーザーが多いようです。PS3から大幅にパワーアップし、ゲーミングPC並のグラフィック処理、あるいはゲーム専用機であることからそれ以上のパワーを秘めているだけに、PlayStationシリーズならではのマシンパワーと映像美を活かしたゲームの登場が今後期待されます。■各機能に対する満足度 TOP5(回答形式:5点満点評価)1 映像クオリティ 4.6点2 音響クオリティ 4.3点3 本体サイズ・デザイン 4.1点4 コントローラー(DUALSHOCK 4)の使いやすさ 3.9点5 PS4ハード全体の総合満足度 3.8点こちらも映像に対する満足度が高いという結果が出ており、購入者は期待した映像美や音響を堪能できているという現状がうかがえます。また、SHEREボタンやタッチパネルなど、チャレンジングな機能も搭載されたDUALSHOCK 4の評価の高さが印象的ですが、ハード全体の総合満足度で見ると、それほど高い水準には達していないようです。コントローラの使い勝手とは裏腹に、「シェア機能」そのものや、PS Vitaとの連携による「リモートプレイ」といった機能面の評価も、アンケートの時点では高く評価されていないようです。ハード全体の総合満足度が3点台にとどまった原因としては、PS3とハードウェアによる互換性が失われていたり、CDの音楽再生機能がなくなっていたりと、PS3でできていたことができなくなっていることが複数ある点も理由のひとつであると考えられます。これらについては、ネットワークやクラウドを通じた代替サービスの展開や拡充が予定されており、それらの認知を更に推し進め、利便性を向上させる必要があると考えられます。◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆今回の調査はPS4発売からおよそ2週間後に実施されたものであるため現在の評価とは異なる面があるかもしれません。特に、PS4本体はアップデートによって、日々機能の拡充などが行われています。この調査結果では若年層のユーザーが分布として少ないという結果が出ています。しかし、最新アップデート(システムソフトウェア Ver.1.70)では、日本で最もメジャーな動画配信サービスのひとつで、特に若年層から圧倒的な支持を集めている「ニコニコ生放送」でのブロードキャストに対応するなど、今後はPS4がより若年層にとって身近なものへとなっていくのではないでしょうか。
「高くても売れる」PS5 Pro効果でハード販売23%増―新CEOが描くソニーの"脱コングロマリット"戦略【ゲーム企業の決算を読む】 2025.2.21 Fri ソニーのゲーム&ネットワークサービス分野(以下ゲーム事業…