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「最も評価の割れたサバイバルホラーゲーム」としてギネスブックに登録され、今なおカルト的な人気を誇るホラーミステリーアドベンチャーゲーム『レッドシーズプロファイル』。その生みの親であるSWERY氏がアクセスゲームズから独立し、新スタジオ「White Owls」を設立したことが発表されました。
同氏はSNK時代に『月華の剣士』のプランナー・シナリオを手がけ、自身も創設メンバーの一人であるアクセスゲームズでは、前述した『レッドシーズプロファイル』のほか『機動戦士ガンダム 戦場の絆ポータブル』『LORD of APOCALYPSE - ロード オブ アポカリプス』などの作品をディレクション。特に海外での人気は高く、2011年には「北米で最も影響力のある50人のクリエイター」に選ばれ、2014年にリリースされたミステリーアドベンチャーゲーム『D4: Dark Dreams Don't Die』は国内外から高い評価を得ました。
『D4: Dark Dreams Don't Die』はSWERY氏が描くミステリーとXbox OneのKinectを巧みに活用したQTEが魅力的な作品で、一定期間ごとに新シーズンを配信していく販売形式を採用。シーズン1はXbox Oneの国内ローンチタイトルとして2014年9月19日に配信されましたが、その後シーズン2に関する情報はほぼ発信されず、2015年11月に病気による療養を発表。2016年9月には住職の資格を取得したことが明かされましたが、ゲーム業界への復帰については明言を避けていました。
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そんなSWERY氏から編集部宛に一通のメッセージが届きました。「会社を設立することになりました」と――そこでインサイドとGame*Sparkでインタビューを実施。編集部にて話を聞いた後、出来上がったばかりのオフィスにもお邪魔してきました。
◆療養から独立まで
――まずは病気療養された辺りの話から始めさせて頂こうと思います。
SWERY:療養を発表したのは2015年11月だったので、あれから丸一年以上立ってますね。体調自体はそれよりも前から悪かったんですが、騙し騙しで仕事を続けまして……ただ会社から「休みなさい」と言われてしまい、アクセスゲームズの公式ブログで経緯を発表したんです。
――お辛い期間だったと思いますが、それと同時に自分や周りを見つめなおす機会になったのではないじょうか。
SWERY:会社から休めと言われましても、ゲーム業界に20年、アクセスゲームズに関しては創設者メンバーとして10年以上関わってますので、最初は頭から仕事のことが一切離れなかったですね。だから無理やり携帯の電波が入らない場所に行ったり、映画を見たり、小説を読んだり、写真を撮ったり、絵を描いたりしました。そうこうしているうちに仕事のことが頭から少し離れ、ようやく他の事に目を向けられるようになったんです。
――その中に住職があったと。
SWERY:そうですね。実家がお寺なので「いつかはやらなければ」という思いがありました。ただ決意したのは最近です。会社の一社員でありながら、兼業でお坊さんをやるというのがあまりよくなかったので、独立を決心してから住職のことを考え始めました。
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――独立を決意したのはどのころなのでしょうか。
SWERY:明確にいつというのはありませんが、少なくても最後の一年間はモヤモヤしながら仕事をしていたと思います。というのも、日本市場と欧米市場の違いや、日本企業と欧米の開発スタイルの違いにずっと悩んでまして、その悩みを持ったまま療養することになったので「どうしようかな」と。
それで独立を決心した一番のトリガーはクロワチアに行ったときですね。いろんな欧米の開発者と話す機会があったんですが、そこで「業界の問題に悩まず、自分がしたいようしたらいい」と言われ、じゃ独立するかと。
――今のポジションを捨て、独立することに対する不安はなかったのでしょうか。
SWERY:会社作る以上は事業として成功する必要があるんですが、失敗したらやめたらいいと思っているんです。もちろん成功するつもりなんですが、成功するために死ぬつもりはないです。でもだからこそ一歩踏み出せたんだと思います。お金の話だから乗り越えられた。もし仮に失敗したら死ぬみたいな状況だったら独立しなかったと思います(笑)。
◆新作はいつリリースされるのか
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手には相棒のシャラポワが
――独立を決意された際、どのような会社を立ち上げようと思ったのでしょうか。
SWERY:アクセスゲームズはライツホルダー(コンテンツホルダー)になりたくて立ち上げた会社なんです。僕の手を離れてもいいから、後世に残るようなオリジナルのコピーライツを創出する会社にしたかったんですよ。ただ、結果としてそうはならなかった。だからそれにもう一度チャレンジしよう、今度は全て自分の責任……つまり代表取締役としてやろうと。そして、そういうことを目指すのならばワールドワイドに目を向けて、世界中の人が反応するようにしたい――と思い、White Owlsを立ち上げました。
――コピーライツ、つまりアクセスゲームズ時代でいう『レッドシーズプロファイル』や『D4: Dark Dreams Don't Die』ですね。では作品面ではいかがでしょうか。
SWERY:ゲームには様々な正解があると思います。『テトリス』の様な単純なものも正解ですし、「最高のヒマつぶし」を謳う『クラッシュ・ロワイヤル』の様なスマートフォンゲームも正解ですし、テクニックを磨いて誰かと競う格闘ゲームやシューターも正解です。そんな数ある正解の中で僕は、ゲームプレイが自分の人生の一体験として残るストーリー性の強いゲームを突き詰めて行きたいですね。自分にとってそれがもっとも得意なものですし、むしろそれしかできないと思うんですよ。それに僕が「最高の暇つぶしゲームを作りました!」と言ってもファンの皆さんも「そうじゃないよ……」となりますよね(笑)。
――たしかにSWERYさんのファンが期待しているのは、簡単に消費されるようなゲームではなく、自分の中に残り続けるようなゲームだと思います。因みに、既に第一弾作品の情報が公式サイトに載っていますが……。
SWERY:申し訳ないことに、今言える事はほとんどありません。ただSWERY節といいますか、芯に流れる人間性や人間ドラマを大切にしたSWERISM(スエリズム)の様なものが根底にあるゲームになることは間違いないです。これはSNKで作った『月華の剣士』の時から変わってなく、『レッドシーズプロファイル』や『D4: Dark Dreams Don't Die』の時もそうでした。
またワールドワイドを狙う以上、対応ハードでPCは外せないと思っています。実はアクセスゲームズを立ち上げた時からPCでゲームを作りたいと思ってたんですが、当時の日本だと市場的にも環境的にも難しい状況でした。ところが今は、Steamでリリースすれば日本含めて全世界に届きますから。そこから先は時代によると思います。タイミング的には3月に「Nintendo Switch」出ますよね?だから何が正解なのかはまだ分からないです。
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――PC版『D4: Dark Dreams Don't Die』のリリースにはそのような想いもあったんですね。とはいえ続報が気になるところです。大体のリリース時期だけでも教えて頂けないでしょうか。
SWERY:リリース時期は皆さんが気にされていることだと思うんですが、ご存知の通り僕って作るの遅いじゃないですか。だから東京オリンピックまではということで(笑)。
――しかもSWERYさんが期待されている『レッド・デッド・リデンプション 2』が予定では2017年秋に発売されますしね(笑)。
SWERY:そうなんですよ、アレが発売されちゃうと開発が遅れる可能性大ですね!『ウォッチドックス2』の時も独立作業と平行してやってたので「これでは死ぬぞ」と(笑)。
まぁそれらは冗談として、まず言える事は「短期間で作れるゲームを作ろうとは思っていない」ということです。そして「うちのスタジオで作ったゲームが商業で成功するんだ!」というのをまずは証明しなければいけないので、のんびり作るつもりもありません。
――それを聞いて安心しました。ところで、新拠点が引き続き大阪なのは何か理由があるんでしょうか。
SWERY:ゲーム業界に入った時からずっと大阪だったんですが、昔は京都に次いで大阪はゲームのメッカだったんですよ。僕はそれで育ってきたんですが、今はほとんど東京じゃないですか。なので「大阪からもっと発信したい」と。そうすれば大阪の若いクリエイターたちも東京に行かずに大阪で活動するようになるじゃないですか。そういう土着でやっていきたいと思ったんです。
あと、一つやりたいことがありまして……。たまに「MADE IN TOKYO」って表記あるじゃないですか、それの大阪版、つまり「MADE IN OSAKA」という表記をゲームに入れたいんですよ。アクセスゲームズでは「ダサいから」と言われNGになったんですが、せっかく独立したんでやってみたいですね。
――東京に人材が流れる傾向があるんですね。
SWERY:ありますね。大手さんの多くが東京ですし、あとは給料もいいでしょうし、人が多いんで仕事が上手く行きやすい。だから地方の方は大阪飛ばして東京に行かれる方が多いようですね。なので、「ここでも仕事していいんだよ」という風潮が生まれるといいなと思っています。
◆ゲーム以外の作品も
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――少し話しは変わりますが、SWERYと言えば赤黒のイメージがあったので、White Owlsの公式サイトで使用されているカラーが白黒で驚きました。社名にもWhiteが入っていますし、ロゴも白を基調としていますよね。
SWERY:大人になったんですよ(笑)。フクロウって知恵の象徴であり、森の賢者と言われているんですが、昔の人は姿や仕草が老人に見えたらしく、それで賢いという見かたもあったようです。それで僕自身も年をとりまして、次のステージに上がろうという状況なので「賢いけども攻めたものを」という意味合いを込めています。その上で色を考えた時、いろんなものを取り除いた白や白黒が相応しいだろうと。つまり「ちょっと賢く見られたい」という年取ったおじさんの思いがあるわけです(笑)。
――公式サイトの写真はSWERYさんがディレクションされたんですか?
SWERY:友人の映像ディレクターに任せました。髭も僕が付けてくれと言ったわけではないです(笑)。因みにフクロウの名前はハクくんといいます。
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――そうでしたか。最近のSWERYさんと言えば刺青の写真のイメージがあったので納得です。
SWERY:あれは僕のディレクションですからね。公式サイトの写真はこのテイストも残しつつ、スマートで賢くしてもらいました。人にやってもらった方がいいですね。演じるだけの方がスマートになります。因みに刺青の写真や弊社ロゴを使ったグッズ展開(ショップはこちら)もやってまして、今後も商品は増やしていく予定です。
――公式サイトにはVRの項目もありますが。
SWERY:今やってるのは「VR Media Research Project」というものでして、映像作家さんと一緒に大阪電気通信大学の授業としてやっています。ただ僕は講師ではなく、ボランティアとして人と人を繋いだり機材を手配したりしています。あとは学生にアドバイスしたりですね。最終的には学生さんがこのプロジェクトきっかけで業界に入ったり、自分でパブリッシングすればいいなと。ですので、このプロジェクトを僕が商品化するわけではないです。僕自身のVRプロジェクトとしては、企画段階のものはいくつか……とだけお答えしておきます。
――現状のVRや今後のVRをどのように捉えているのでしょうか。
SWERY:ハード自体が進化してどんどん手軽になっていくと思うんですが、ゲームというよりもSNSなどのコミュニケーション部分がまず発展して一般普及すると思います。そうなったら映像作品が一番作りやすくなり、一つの方向としてゲーム作家が映像を作っていくんじゃないかなと。ゲームはその先だと思います。今のVRって没入感はありますが、疲れるじゃないですか。もちろんいいんですよ、僕は大好きです。だから今あるのは開発者が楽しいもので、ユーザーさんが楽しいものはもう少し先になると考えています。
ユーザー体験ではなくビジネスという面では、ゲームや映像よりもツールの方が儲かりそうですよね。そういうのが発展していくと、VRゲーム開発はVR空間で行われるようになるかもしれません。
――では実際にVRプロジェクトに参加されて面白い発見はありましたか?
SWERY:今公開されている中だと「Mondo VR」というのが一番好きなんですが、これはワイプやカットチェンジといった既存の映像手法をVR空間でやるというものです。これね、従来の速度でやると一瞬で切り替わっちゃうように感じるんですよ。こっちの認識がおいつかない。そこで1/5ぐらいの速度にすると「ああ!来てる来てる!」というのが分かる。これは面白かったですね。
今ってVR=没入感なので過度に演出するのはよくないという風潮がありますが、演出の研究が進めばそれが許されるようになって来るはずなんですよ。映像だって最初はマルチスクリーンや文字を置くのは汚いという風潮がありましたよね。でも、今は普通にそういう演出をします。それと同じです。
――さらに書籍も出版されると。独立後の作品としては書籍類が一番早くリリースされるのではないでしょうか。
SWERY:今書いてるのは、イギリスの田舎町に住んでいる“口ひげの生えた猫”が主人公のミステリー小説なんですが、上手くいけばゲームより早くリリースできると思います。状況としては国内の出版社さんとやり取りをしている段階でして、商業出版を目指して今、第二稿を書いてます。
――つまりデジタルゲーム以外にも幅広く活動されていくということですね。コミックはどうでしょうか。
SWERY:作家さんがいれば挑戦してみたいですね。なぜか漫画家さんの知り合いがあまりいないんですよ。小説の作家さんやイラストレーターさんの知り合いは多いんですけどね。
――例えば1つコピーライツをゲームと小説の両方で同時展開するといったこともあるのでしょうか。
SWERY:小説が商品になってゲーム化すればいいなという思いや構想はあります。ですが、最初からメディアミックスを想定して作ることはおそらくなく、うちはデベロッパーに徹しようと思ってます。横展開としてキャラクターグッズやメディアミックスはパブリッシャー次第ですね。だからこそ弊社はコンテンツのコピーライツを生み出す会社でいたいです。
◆新スタジオの現状
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White Owlsのオフィス
――既にオフィスを構えられていますが、現状としてはどのような状況でしょうか。
SWERY:まず会社としては11月に会社の登記が終わり、ご覧の通りオフィスの内装も終わりました。結構かっこいいと思いませんか?7,80年代の探偵ドラマに出てきそうな事務所をイメージし、ゲーム開発しつつもミステリーな感じを出したいと。
プロジェクトとしては、アメリカのエージェントと契約して全世界に営業を掛けています。これがすごく勉強になってまして、アメリカの開発会社はこうやって自分たちの価値をプレゼンし、こうやって予算を取ってくるんだと。これは日本では見たことのない光景でした。そして機材導入も終わり、既に開発も進めています。
――現在は何名で開発されているのでしょうか。
SWERY:シャラポワ入れて6人ですね。1年以内に15~20人になる目算です。因みにシャラポワはPRマネージャーで名刺やメールアドレスもあるんですよ。
――なんと!ちゃんと日本語で帰ってきますか?
SWERY:公式サイトのあれの意味がわかれば大丈夫だと思います(笑)。実は彼女だけはアクセスゲームズから引き抜いたんですよ(笑)。
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――スタッフ募集を行われる予定はありますか?
SWERY:もちろん募集はしますが、今のところ広くリクルートページを作ったり新卒採用をする予定はないです。アクセスゲームズは大きな組織だったので、今度は少数精鋭でいきたいんですよ。多くても20人。全員の顔がわかり、距離感がわかる関係でいたいんです。なので、当面は知人の伝や熱量があって直接連絡してくるような人たちと一緒になってやっていきたいですね。
――人が多すぎると意思疎通が円滑にならなくなったり、悪い方向のルーチンワークになりがちですからね。
SWERY:そうなんですよ。ルーチンワークはお金を生みますが、アートやクリエイションは生まれにくいと思っているんで、最初はできるだけ少人数でやりたいですね。
――因みに会社としてはインディになるんでしょうか。
SWERY:基本的に僕が出資してますんで、インディであることは間違いないんですが、僕たちは芸術作品を作りたいわけではないので、様々な方々と一緒になって商業作品を作って行きたいです。また、全て自分の資本でゲームを出すのか、パブリッシャーさんと組むのかはゲームによって違ってくると思います。
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―― これもゲームによって変わってくると思うんですが、SWERYさんの新作が日本ではリリースされないということが起こったりはしないのでしょうか。特にここ最近は日本デベロッパーなのに海外でだけリリースされおり、日本人クリエイターの作品が海外メインで展開される事例をいくつか目にします。SWERYさんの場合はゲストクリエイターとして参加されている『Peter Panic ACT II』は海外のみの展開ですよね。
SWERY:ワールドワイドで展開することを目標にしていますが、できるだけ日本でもリリースする予定です。万が一日本展開が難しい場合は…キックスターターといった手もありますし、僕は日本語でシナリオを書くので、突然それが流出するかもしれません(笑)。まぁ流出は冗談ですが、おそらく大丈夫だと思います。
逆に書籍に関しては、まずは日本で紙媒体としてリリースしていきたいです。商業出版として実物を流通させるプロセスを学び、作家として活動していきたいからです。海外展開に関しては、翻訳して一番簡単な方法でリリースしようと思っています。
因みに『Peter Panic ACT II』の様なコラボは大歓迎で、僕みたいに変わった人間と一緒にやりたいという人がいれば連絡いただきたいです。
――SWERYさんは『D4: Dark Dreams Don't Die』でシーズン毎の販売形式を採用されてましたが、今後リリースされる作品で何か新しい販売形式を採用する予定はありますか?
SWERY:実際にやる・やらないは別の話として、サブスプリクションモデルには興味を持っています。現状だとサブスプリクションモデルのゲームはそれほど多くないですが、今後はこのモデルがさらに増えてくると思っています。同時にゲームのクラウド化も進むと見ています。ところが、僕のゲームはストーリー性が強いので、相性が悪いんです。ステージやシチュエーションを追加するのではなく、カロリーを消費してストーリーを追加しなければいけないので。そういう時代が来た時に備えて色々と試行錯誤している最中です。
◆『D4』についてとメッセージ
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――『D4: Dark Dreams Don't Die』繋がりでこれは聞いておきたいんですが、『D4: Dark Dreams Don't Die』の続きはリリースされるんでしょうか。
SWERY:続編や今後の展開はアクセスゲームズさん次第ですね。今の僕は『D4』に対して何かを言う立場にはありませんので。
――因みにシナリオ自体は既に書きあがっていると伺ってますが……。
SWERY:その通りなんですが、仮に続きが出るとして、それが使われるかどうかは僕には分わからないんです。
――とはいえファンとしては続きが気になると思います。
SWERY:僕なりの『D4』を話して許されるなら勝手に話しますけど、それはもうファンメイドになっちゃいますからね(笑)。世界一の『D4』のファンが描く二次創作ですよ。それが許されるならば……でもたまにファンメイドをやりすぎて怒られている人もいますから、そうならないようにしないといけませんね(笑)。
――そろそろまとめに入ろうと思うんですが、その前に“今年はどういう年になるか”というのを教えて頂けますか。
SWERY:めちゃくちゃ忙しい1年になるでしょうね。いろいろなことを計画していますので。あ、これややこしい話なんですが、本業はお坊さんなんですよ。なぜなら副業でお坊さんをやってる人が自分のお葬式に来たら悲しいじゃないですか。だからそこは本気ですと。そういえるだけの活動はやっていきます。ただ、時間配分としては創作活動のほうが比率は多くなってしまうかもしれません。
――最後に日本のファンに向けてメッセージをお願いします。
SWERY:日本人のファンの方はそんなに多くないと思いますが、その分凄く濃い方が多く、そんな方々に支えられ、本当に有難く思っています。今回の会社は僕がクリエイションするための会社なので、言い訳できない商品作りになるはずです。しかも『D4』をリリースするも、途中で病気になってドロップアウトし、業界に戻ってきて『D4』を完結させる前に独立。そんな状況を経て生み出される作品がどのような内容なのか――少なくとも、今まで『D4』で待たせて、その上さらに待たせるわけですから、その期待に恥じないような作品を作ります。ご期待ください。
――本日はありがとうございました。